【灘中合格を目指そう!】 ~2019年入試分析からみる、灘中合格への道~

  • 2019.02.25
  • 受験情報

 

 

2019年の中学受験も終わり、各中学校の入試データほぼ出そろいました。そこで、日本の最難関中学と言われる灘中について、今年度の合格データを細かく分析し、各科目のポイントや来年の入試対策について徹底解説いたします!

 

CONTENTS:

1.最新(2019年)灘中、入試データ

2.大手進学塾別合格者数

3.科目別平均点

4.合格ための教科別灘中対策

◆算数、◆国語、◆理科)

5.まとめ~灘中合格への道~

 

1.最新(2019年)灘中、入試データ

灘中2019年の入試は、募集人員180人に対し、受験者数が708人、合格者数が262人、実質倍率は2.70倍でした。都道府県別に見ると、志願者数、合格者数共に大阪府が最多で、続いて兵庫県、東京都、神奈川県と続いています。

灘中は、日本最難関中学校というだけあって、全国から受験者が集まる、かなり狭き門です。地元近畿圏の合格者数は143人で、残りの119人は他県の受験者です。近年は関東圏からの合格者数も数多く出ています。

 

 

2019年

募 集 人 員

180

受 験 者 数

708

合 格 者 数

262

実 質 倍 率

2.70

 

都道府県

志願者

合格者

合格率

都道府県

志願者

合格者

合格率

大阪府

154

63

41%

高知県

5

2

40%

兵庫県

137

48

35%

千葉県

5

1

20%

東京都

122

45

37%

北海道

4

2

50%

神奈川県

47

21

45%

大分県

4

1

25%

愛知県

45

14

31%

静岡県

3

1

33%

京都府

31

10

32%

茨城県

2

2

100%

福岡県

31

8

26%

佐賀県

2

2

100%

奈良県

25

13

52%

岐阜県

2

0

0%

広島県

20

4

20%

長崎県

2

0

0%

岡山県

16

3

19%

宮﨑県

2

0

0%

埼玉県

15

2

13%

沖縄県

2

0

0%

滋賀県

13

9

69%

石川県

1

1

100%

鹿児島県

10

3

30%

徳島県

1

1

100%

熊本県

8

3

38%

栃木県

1

0

0%

愛媛県

7

1

14%

群馬県

1

0

0%

三重県

6

0

0%

和歌山県

1

0

0%

香川県

5

2

40%

島根県

1

0

0%

 

 

2.大手進学塾別合格者数

 

浜学園

馬淵教室

日能研

希学園

SAPIX

能開センター

進学館

成基学園

102

60

50

32

31

16

8

3

 

中学受験大手進学塾の灘中合格者数は、多い順番に、浜学園102人、馬淵教室60人、日能研50人、希学園32人、SAPIX31人、能開センター16人、進学館8人、成基学園3人の302人です。もちろん、上記以外の塾や個指導などもありますし、合格者が262人ですから、少なくとも40人以上は重複していることになります。

 

つまり、たとえ浜学園で自分の順位が塾内100位でも、102人受かっているからだいじょうぶなどと安心してはいけません。各塾の灘コースで平均以上の位置にいないと厳しいと思っていた方がよいでしょう。

 

3.科目別平均点

 

2017

2018

2019

合格者との差

国語(200点)合格者平均

141.4

141.2

138.7

 

(受験者平均)

(130.4)

(130.1)

(129.1)

-9.6

算数(200点)合格者平均

125.5

135.7

106.6

 

(受験者平均)

(97.5)

(107.4)

(83.0)

-23.6

理科(100点)合格者平均

79.7

71.9

73.2

 

(受験者平均)

(72.5)

(62.5)

(64.5)

-8.7

 

各教科の合格者の平均点と受験者の平均点は上の表の通りです。注目すべきは、算数です。今年の算数は例年より難度が高、国語や理科に比べると、受験者と合格者の点数には大きな開きがあります。

つまり、算数を制するかどうかで「灘中合格が決まる」と言っても過言ではありません。

 

4.合格ための教科別灘中対策

これまでのデータを参考にした上で、来年灘中を受験するにはどのような勉強をしたらいいのか、教科別にご紹介します!

 

◆算数

 

3」のデータからも分かるように、算数の問題は毎年かなり難しく、算数でかなりのがつきます。算数で合否が決まると言ってもいいでしょう。算数が苦手な受験生は相当がんばる必要があります。

凡ミスや計算ミスなどは徹底的になくし、日頃から「実践的思考力」「処理能力(スピード)」を身につけることが大切です。

 

灘中の2日目の算数問題の特徴の1つとして、問題用紙に解答欄も付いておりますが、問題文の下に解き方が書ける余白があります。解き方欄の内容がどうでも、解答欄に書かれた解答さえ合っていれば正解です。

逆に解答が導き出せなくても、解き方欄の途中式や考え方が合っていれば、部分点がもらえる可能性はあります。最後までは解ききれないと思っても最後まで諦めず、解るところまで書くようにしましょう。その部分点が合否を分ける1点になるかもしれません。

普段から筋道を立てて答えを導き出す力をつけるよう心掛けましょう

 

また、灘中の算数問題の傾向として難度の高い速さの問題(旅人算)図形問題がよく出題されます。特に立体図形毎年たいへん難しく、つまずく子どもも少なくありません。なかなか集団塾で克服が難しい場合には、家庭教師など個別指導でフォローすることをおすすめします。

 

◆国語

 

算数に比べれば、国語はやや易しく感じるかもしれません。つまり、高得点が取れて当たり前なので、「国語1」の語句の問題は早めにマスターしておくことです。漢字外来語慣用句俳句(季語)などは、先取りして自分で学習できるので、できれば5年生のうちに、遅くとも6年生の夏くらいまでには全てやっておくのが理想です。

特にパズル系穴埋め熟語問題は毎年よく出題されています。いろいろなパターンに慣れておくようにしましょう。

 

国語2」は長文読解で記述中心です。字数制限がないのが灘中入試の特徴で、それだけに難しくもあります。も出て、かなり難しいので、「国語2」に関しては、模試などの問題を解いた時間の1.5倍の時間をかけて解説を見ながら解き直しをしましょう。自分の手で書き直すことが大切です。

 

◆理科

 

 

理科は算数に比べればやや易しく感じらますが、標準問題はまず出ません。難問ばかりで、正直理論まで完璧に分からないかもしれませんが、とにかく実践的な問題をどんどん解いて覚えていくことです。

 

理科については問題文が長いものが多いので、ちょっとした国語力も要します必要なところには線を引くなどして、落ち着いて取り組みたいですね。また、計算を必要とする難問も必ず出題されます。間違えたところはしっかりとやり直し、確実にできるように繰り返しましょう。

 

進学塾の灘コースに通われているのであれば、理科入試に必要な内容は5年までで一通り終わっていると思います算数に時間を費やせるよう、理科は早め早めに取り組んでおきましょう。受験が近づくにつれ、理科にそれほど時間は割けなくなると思いますので、寝る前の30分だけなど、自分なりの理科時間を作るようにしましょう。

 

5.まとめ~灘中合格への道~

 

 

灘中学受験は、とにかく「難しい」最難関中の最難関」、それだけは確かです。軽い気持ちで受験するものではなく、時間をかけてしっかり対策していかないと、たいへん厳しい受験です。

「中学受験は親が9割」と言う人もいます。それが事実かはさておき、親も本気にならないと相当難しいことには違いありません。

 

データを見て分かるように、全国から受験生が集まります。いずれも地域屈指の、その県を代表するような強者が集まるわけですから、学校はもちろん、地域の塾で優秀でもまったく安心はできません。

なかなか小学生が自分1人でどうにかできるレベルではないと思いますから、親御さまもいっしょになって真剣に受験に取り組んであげてください。どう対策するのか不安に感じたら、早めに受験のプロに相談することをおすすめいたします。

 

 

 

 

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浅田ゆうき先生

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