6月に入り、各大手進学塾でも夏期講習の受付けがスタートしています。夏休みまで1ヵ月以上あるので少し気が早いと思われるかもしれませんが、夏休みはあっという間に始まり、意識したときにはもう終わってしまうものです。今のうちから資料を見て、スケジュールを把握するなど準備しておくと慌てずにすみます。
特に小学6年生は本格的な受験モードに入りますので、ぜひ夏期講習を受講することをおすすめしたいです。ここではその理由と、家庭での注意点をお伝えします!
CONTENTS:
1.中学受験は夏休みで決まる!
2.小6の夏期講習は徹底した受験モード!
3.夏期講習は明確な目標を持って受講しよう!
4.夏期講習でぐんと成長する子どもたち!
5.苦手克服は夏休みが勝負!
6.夏休みに家庭で注意すること!~親が言ってはいけないNG言動
7.親がやるべき5つの理想的な言動とは
1.中学受験は夏休みで決まる!
「中学受験は夏休みで決まる!」と言っても過言ではないほど、夏休みは受験生にとって最重要シーズンです。と言うのも、次の長いお休みは冬休みですから、もう受験直前ですのでそこでジタバタしてもとうてい間に合いません。
夏休み中にいかに効率よくたくさん勉強ができたか否かで大きな差がつきます。
ご家庭ではなかなか勉強スイッチが入らないお子さまも多いため、進学塾の夏期講習を受講する受験生がほとんどでしょう。特に小6の受講率は9割以上。塾によって夏期講習もさまざまで、夏期講習だけの塾もあれば、通常授業+夏期講習の塾もあり、夏休みはお弁当を2つ持って朝から晩まで塾に通うというお子さまもいます。
なぜそれほどまでに夏期講習が必要なのでしょうか。
2.小6の夏期講習は徹底した受験モード!
いくら小学校6年生の受験生とは言え、まだ小学生の子どもです。夏休みは周囲も浮かれがち。受験しない同級生もたくさんいますから、夏祭りやプール、旅行の話などされることも多いでしょう。そんな中、家にこもって1人勉強というのはなかなか厳しいものがあります。
どの塾でも、小6の夏期講習はバリバリの「受験モード」です。鉢巻をして気合を入れる塾もありますし、通常よりずっと熱い講習となります。まだ子どもたちですから案外簡単にのせられて俄然やる気になり、目の色が変わったりもします。
また、仲間同士で講習の話題をしたり勉強の話をしたりしますので、1人でもくもくと勉強するより、同じ目標をもつ仲間がいることで大きな励みにもなるというメリットもあります。
3.夏期講習は明確な目標を持って受講しよう!
ここで注意したいのは、友人も夏期講習を受けるから自分も真似して受けるというのでは、時間とお金の無駄になってしまうかもしれません。本人がなぜ夏期講習に行くのか、しっかりとした目標を持って受講するようにしましょう。
例えば、「順位を〇番上げる」「算数の偏差値を〇まで上げる」「1つ上のクラスに入る」など、志望校に合格するために、この夏期講習を通じてどこまで何をするのかを目標を明示することです。ただ講習を受講するのと、目標を持って受講するのでは大きな差が出ますから、きちんと目標を立てましょう。
※ご家庭内だけでどのような目標を立てたらいいのか難しい場合は(あまりに無謀な目標は却って逆効果です)、塾の先生や家庭教師の先生など、お子さまの今の状況をよく分かっているプロにご相談することをおすすめいたします。
4.夏期講習でぐんと成長する子どもたち!
先に述べたように、小6の夏期講習はこれまでの春期講習などと違い、受験本気モードです。ピリピリした空気感もあり、勉強量も多くて、子どもたちにとってはストレスに感じるでしょう。しかしながら、先生と生徒とみなでいっしょに夏期講習をやり終えると、一回りも二回りも逞しく成長するものです。
「それまで分からなかった問題が解けるようになった」や「解くスピードが速くなった」などという喜びを感じ、頑張った分は確実に成長し、精神的にも強くなります。これが自信となり受験を乗り越える精神力の土台にもなるのです。
5.苦手克服は夏休みが勝負!
小6の夏休みは受験前の最後の長期休暇です。じっくり時間をかけられるのはここが最後。この期間に家庭内でも、ぜひ苦手科目や弱点を克服しておきましょう。これまでの問題集などから、できていなかった単元を徹底的にやり直して克服します。
自分だけでは難しいと感じたら、家庭教師などにお願いするのもいいと思います。この夏休み中に苦手科目や弱点を克服できたかどうかで、志望校の選択など、この先に大きく影響しますから、必ずやっておくようにしましょう!
6.夏休みに家庭で注意すること!~親が言ってはいけないNG言動
「4」で述べたように、夏期講習はこれまでと違いストレスも多く、いよいよ受験が迫っていると意識させられて、子どもたちはかなりナーバスになっています。そこで親御さままでもが、「勉強」「勉強」とガミガミ言ってしまっては精神的に休まる場所がありません。親御さまは、お子さまが安心して勉強できるよう見守っていてあげてください。
お子さまも遊びたいのを我慢して頑張っているのですから、ここは親御さまも我慢のしどころです。特に親が子どもによく言ってしまう「NGワード」をご紹介します!
【よくある親が言ってしまうNGワード】
「なんでできないの!」
「ぜんぜんダメじゃない!」
「あの子はもっとやっているわよ!」
「塾代にいくら払っていると思っているの!」
「〇〇さんたちは来週からハワイなんだってね」
子を想うからこその親御さまならではの言葉ばかりだと思います。ついつい口に出てしまうことも多いでしょう。しかし、NGポイントとしては、
・子どもを否定しない
・他人と比較しない、比べない
・お金の話はご法度
・他の家の楽しい話はしない
ということです。
7.親がやるべき5つの理想的な言動とは
ガミガミ言うのはよくありませんが、子どもが勉強もせずに遊んでばかりいるのに、親が何も言わないでただニコニコ笑って見ているだけというわけにもいきません。問題はその言い方です。
【親が子にしてあげたい理想的な5つの言動】
・できていることを褒める
・小言はくどくど言わず、最小限にとどめる
・ルールが守れたらご褒美のメリハリを!
・言い過ぎたら、すかさずフォロー!
・帰宅時には労いの言葉でお迎えを!
たとえ問題が最後まで解けなくても、「ここまでできているからすごいよ。もう一息だね」と、褒めて励ますような言い方が理想です。また子どもでも1度言われたら分かるので、同じことをくどくど言わないことです。何度繰り返し言っても、余計に反発してやる気をなくすだけですから逆効果です。
スマホやゲームなどは、「ここまでできたら〇分やっていいよ」というようにルールを決めて、それができたら〇分だけというように区切ってやらせてあげてもいいでしょう。飴と鞭ではないですが、メリハリもとても大事なことです。
それでもやはりちょっと言い過ぎてしまうこともあります。そんな時はお子さまの好きなおかずを翌日のお弁当に入れてあげたり、デザートをあげたりして、すかさずそっとフォローしましょう。子どもは案外それを嬉しく思い、やる気になったりするものです。
また塾から帰ってきたら「お帰り。お疲れさま」と明るく笑顔で労いの言葉をかけてあげてください。恐らく心身ともに疲れ切っていると思いますので、やさしい声かけで気遣ってあげましょう。「いつだって親は自分を応援してくれている」と安心し、明日への英気が養われることと思いますよ!