2020年入試に出るかも!? 親子でいっしょに解きたい「中学受験の算数問題」!

  • 2019.11.12
  • 受験情報

 

中学受験は算数で決まる!」とも言われるほど、中学受験に「算数」は重きを置かれる最重要科目です。大人が見ても戸惑うような超難問が出題され、これを小学生が解くのかと驚かれることも多いかと思います。実際に公立の小学校の授業で習うようなことは、難関中学入試に出てくる問題のほんの2割程度と言われています。ご家庭で「受験算数」を教えるのが困難とも言われる所以です。

 

そこで、今回は2020年の中学入試に役立つ算数の練習問題を作成しました。2020年消費税増税という時事問題を踏まえた簡単な問題です。ぜひ親子でいっしょに解いてみてくださいね。

 

CONTENTS:

1.Let's challenge!! 2020年中学入試「算数予想問題(基本編)」

2.出題意図

3.解答と解説

4.今からできる算数の受験対策

 

1.Let's challenge!! 2020年中学入試「算数予想問題(基本編)」

【問題】

以下の問いに答えなさい。なお、1円未満は全て切り捨てとします。

 

①消費税10%の時、税抜き2020円の税込み金額は何円か。

 

②消費税8%の時、税抜き2020円の税込み金額は何円か。

 

③消費税10%の時、税込み2020円の税抜き金額は何円か。

 

④消費税8%の時、税込み2020円の税抜き金額は何円か。

 

⑤消費税が10%の時、消費税が2020円の時の税抜き金額と税込み金額は何円か。

 

⑥消費税が8%の時、消費税が2020円の時の税抜き金額と税込み金額は何円か。

 

⑦消費税が8%から10%になることで税込み金額が2020円高くなる時の税抜き金額は何円か。

 

⑧税抜き10円以上の商品で税率が8%から10%に変わっても税込み金額が変わらないのは何パターンあるか。

 

2.出題意図

 

 

大学の入試改革に伴い、中学の入試問題も大きな影響を受けています。科目の横断型やボーダレス化と言われているように、その科目だけできればいいということではなく、さまざまな要素が問題に含まれるようになってきています。

 

国語なのに社会の知識が必要だったり、逆に社会なのに国語力を求められたり、理科なのに算数力が求められたりします。そこで、今回は算数ではありますが、時事的な要素を含む問題を作成しました。令和元年10月1日から施行された「消費税増税」の問題です。

これに加えて、毎年よく出題されるその年の西暦年の数字「2020」をキーとした計算問題にしました。この2つの要素が融合した予想問題になっています。

 

 

また、消費税が2%増税になったというのは実際にどのくらい上がったのか、自分で計算して数値化することで実生活にも役立ちますし、世の中の出来事親子で話したり、いろいろなことに興味関心を持つきっかけになったりもしてくれればと思っています。

問題文もよく似た言い回しとしていますので、短文ですが正確な読解力(国語力)も必要です。

 

①~⑦の問題は単純な計算問題ですので、それぞれ1分程度で解答できるのが望ましいところです。⑧はやや時間がかかる問題ですが、最難関を目指すのであれば3~4分以内で解けるといいですね。

 

まったく同じ問題が出題されることはないと思いますが、似たような問題がどこかで出ないとも限りません。今しっかりやっておくとラッキーかもしれませんよ!

 

3.解答と解説

前述「1」の問題は全て解けたでしょうか?

解答と解説は以下の通りです。

 

【解答】

①2,222円  ②2,181円  ③1,837円  ④1,871円

⑤ 税抜き:20,200円  税込み:22,220円

⑥ 税抜き:25,250円  税込み:27,270円

⑦ 101,000円

⑧ 14パターン(13円~19円・25円~29円・38円~39円)

 

【解説】

①2020×1.1=2222

 

②2020×1.08=2181.6→2181

 

③2020÷1.1=1836.36…

 1836円では税込み2019円となるため1837円

 

④2020÷1.08=1870.37…

 1870円では税込み2019円となるため1871円

 

⑤2020÷0.1=20200(税抜き金額)

 20200×1.1=22220(税込み金額)

 

⑥2020÷0.08=25250(税抜き金額)

 25250×1.08=27270(税込み金額)

 

⑦消費税の差2%分が2020円にあたるということなので

 2020÷(0.1-0.08)=101000

 

⑧ある程度以上の金額になると必ず10%と8%では税込み金額が変わりますので、あまり大きな金額にならないことは想像がつきます。ですから書き出してみてもいいでしょう(下記表参照)。

 

 

 

上記黄色で塗られた金額については8%でも10%でも同金額なので14パターン。

 

※このように書き出していくというのは、一見原始的でかっこ悪く見えるかもしれませんが、とても大事なことです。
頭の中で考えるよりも書き出していくうちに別の解き方に気づくこともありますし、規則性や式が見えてくることもあります。また書き出すという作業により、処理能力が高まるというメリットもあります。
泥臭い方法ですが「書き出す」というのも立派な解き方です。面倒に思わず、ぜひ実践してくださいね。

 

【注意】今回の問題では、消費税の計算を1円未満の場合は「切り捨て」としましたが、実際には違う場合もあります。国税庁のホームページには「総額表示に伴い税込価格の設定を行う場合において、1円未満の端数が生じるときには、その端数を四捨五入、切捨て又は切上げのいずれの方法により処理しても差し支えありません」とあります。「切り捨て」の所が多いとは思いますが、事業者によっては今回の計算とは違う場合もありますからご注意ください。

 

4.今からできる算数の受験対策

受験本番まで残り2ヶ月をきった今からできることは限られています。既に志望校対策過去問を徹底的に解いている時期かと思います。

 

それでも毎日、基本となる簡単な計算問題を10分くらいは必ず解くようにしましょう。難問ばかりを解くのではなく、勉強を始める前のウォーミングアップとして、または終了後の整理体操ストレッチ的なものとして、あるいは行き詰ったときの気分転換として計算問題を日々の勉強に取り入れてください。

 

トップアスリートが毎日筋トレをするのと同じで、わずかな時間でも毎日欠かさず基礎力を高めることが実はとても大事で、応用問題や難問を解く大きな力となってくれるはずです。

 

今回の予想問題は消費税に関する基本的な問題ですが、総合進学セミナーではより高度な問題も動画にて分かりやすくご紹介しております。ぜひご覧ください!

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管理栄養士
浅田ゆうき先生

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