いよいよ入試本番!受験生の皆さんはかなり緊張しているのではないでしょうか。入試当日、緊張感のあまり頭が真っ白になってしまうという話はよくあります。そこで、「緊張感を上手にコントロールする方法」や「前日、当日の過ごし方」、「親のNG声かけ」などをご紹介します!
CONTENTS:
1.自分は緊張しないからだいじょうぶが一番危ない!?
2.緊張をポジティブに捉える5つの方法
3.緊張感を和らげる試験前日・当日の過ごし方
4.親が受験生にやってはいけないNG声かけ
5.まとめ~受験生にとっての最強の励ましとは?
1.自分は緊張しないからだいじょうぶが一番危ない!?
入試も目前に迫ると、いくら万全と思っていても、否応なしに緊張感は漂ってくるものです。
あまり緊張しない人でも、「自分は緊張しないから大丈夫」と思わず、「当日は緊張するだろう」と思っておいた方がいいでしょう。
もちろん緊張はしないに越したことはないので考える必要は無いのかもしれませんが、以前このようなことがありました。
【実際にあった「緊張のあまり失敗してしまった」体験談】
模試でも緊張したことがなく、初対面の人と会うのにもまったく緊張しないという明るい性格の男子生徒がいました。中学受験直前になっても明るく冗談を言うような、緊張感をまったく感じさせない生徒で、先生から見てもそのメンタル面については不安もなく安心して受験に送り出しました。
しかし、入試当日、受験校に行き教室に入り着席したとたんに今まで感じたことのないような緊張感に襲われたそうです。暖房が効いているとはいえひんやりした教室で、汗が流れてきたそうです。その見たことないような自分の汗を見て更にどんどん緊張感が増し、貧血のような状態になって、ものすごく動揺したそうです。
日ごろから緊張感に慣れている生徒なら、緊張した時の対処法もよくわかっているのでしょうが、その生徒はこれまで緊張感をあまり味わったことがないので、どうしていいかわからずパニックになったそうです。
そのような中で試験が始まってしまい、いつもの半分くらいしか力が出せなかったそうで、その試験は残念ながら不合格でした。幸いにもその生徒は第2志望の併願校に合格はしましたが、受験というのはそれくらい独特の空気感の中で行われます。変な過信をせずに、自分も緊張するだろうと構えておいた方がいいでしょう。
2.緊張をポジティブに捉える5つの方法
実際に入試当日になって緊張が止まらないような状態になった場合にはどうしたらいいでしょうか。想像以上に緊張してしまって、問題がなかなか頭に入ってこないということもよくあります。そんなときにお勧めしたい、「緊張感をポジティブな思考に変える方法」を5つご紹介します。自分に合ったやり方を試してみてくださいね。
◆その1 緊張=頑張った証拠!
勉強もせず、受かる気もないどうでもいいと思うような試験には緊張もしません。今まで頑張ってきたから、合格したいと思う気持ちがあるから緊張するのです。「自分は頑張ったのだからだいじょうぶ」と自信を持ちましょう。
◆その2 適度な緊張は試験に最適!
実は試験で緊張するのは当たり前のことで、先の例ではありませんが、まったく緊張しないのも逆に考えものです。人は適度な緊張があるときにこそ最も生産性が上がると言われていますから、「よしよし、いい緊張感が出てきたぞ」くらいに思いましょう。
何より自分で緊張していることに気がついているということは、客観的に自分を見ることができているということ。案外落ち着いているのかもしれない、余裕がある証拠だと思いましょう。
◆その3 周囲はジャガイモ
周囲のみながものすごく頭が良さそうで余裕があるように見えて気後れし、緊張感が増してしまうということがあります。そんなときは「周囲をみなジャガイモだと思え」などとよく言われます。皆同じレベルの学校を受験する生徒たちです。そんなに違いはありませんし、余裕がありそうに見えてもみな少なからず緊張しているものです。自分がそう思うのと同様に「周囲のみなも同じ気持ちに違いない。自分も頭良さそうに見られているかもしれないぞ」と思うようにしましょう。
◆その4 緊張するのは合格の可能性大!?
例えば100m走を3秒で走れば合格にしますと言われたら、初めから無理だとわかるため逆に緊張もしません。緊張するというのは合格できる可能性が十分にある(合格圏内にいる)証拠です。自信を持ちましょう。
◆その5 手に「5」を書いて合格をイメージ
なかなかうまく緊張感が抜けない場合には、手のひらに指で「5」の数字を書き(「ご」をかく)、「合格した自分」をイメージしましょう。その際、後に体験記として後輩に「緊張緩和の方法」教えてあげる自分をイメージするとなお良いでしょう。これをする時には必ず指で書き、実際にペンなどで自分の手に書かないようにしてくださいね。手のひらに文字が書いていることでテストで変な誤解を招いてもいけませんので。
以上、緊張感をポジティブ思考に変える5つの方法でした。入試当日、緊張が止まらなかったらぜひ試してみてくださいね。
3.緊張感を和らげる試験前日・当日の過ごし方
次に入試本番の緊張感を少しでも和らげるために、前日や当日の効果的な過ごし方をご紹介します。
◆いつもより少しだけ早めに寝る
「明日は試験だから早く寝なさい」と、いつもより極端に早く寝かせようとするのも却って緊張感を高める要因になります。早く寝ようと思ってもそう簡単に寝られるものでもありませんし、ましてや試験前となればなおさらです。
親から無理やり寝かされたが、なかなか眠くならない、寝ないといけないのに眠れないことに対して焦りや緊張感が増す可能性があります。基本は「いつも通り」。いつも寝ている時間の気持ち少しだけ早めに寝られればそれでいいでしょう。
◆消化のいい食事
ゲンを担いで「試験に勝つ!」の意味で、当日の朝からトンカツを出したりする話を聞きますが、さすがに胃がもたれます。前日の夜や当日の朝は、あまり油っこくない消化のいい食事をするように心がけましょう。
食事も特別なものではなく、なるべく平常通り、消化がよく本人の好きなものを出してあげるといいでしょう。
◆新しい勉強や難しい勉強はNG!
前日や当日になってわからない問題が出てくると焦ってしまいます。前日や当日は確認・復習程度で、新しい勉強や難しい問題はやらないでください。「わかる!」というイメージをもって試験に臨めるようにしましょう。
◆当日は早めの着席を!
当日は何が起こるかわかりません。道を間違えてしまうかもしれませんし、天候などにより交通機関が遅れる可能性もあります。入室終了時間ギリギリになってしまうと、焦りや緊張感が増してきます。必ず余裕をもって試験会場に向かうようにしましょう。
◆トイレの確認
試験会場に早めに着いたら、ただじっと座っていると緊張しますので、トイレの場所を確認して早めにトイレを済ましておくと良いでしょう。また、休憩時間にはよくわかっているまとめノートに目を通して用語などを再確認したり、簡単な計算をしてウォーミングアップしたりするのもいいそうですよ。
4.親が受験生にやってはいけない3つのNG声かけ
緊張するのは受験生本人だけではありません。親御さまもそれ相応に緊張するとは思いますが、親の緊張は子どもに伝染します。まずは自分の緊張感をコントロールし、お子さまの緊張感を少しでも和らげるようにしてあげましょう。
その際、親が受験生に言わない方がいい3つのNG声かけをご紹介します。
・「頑張れ!」
・「どうだった?」
・「絶対合格だよ!」
◆1「頑張れ!」
親は当たり前のように「頑張れ」と言ってしまうのですが、実はNGワードです。試験前に何度も何度も「頑張れ」と声をかけられるのは「もっともっと頑張りなさい。まだまだ足りない」と言われているようでしんどく感じてしまいます。頑張ってもらいたい気持ちはわかりますが、あまり言わないように注意しましょう。
◆2「どうだった?」
試験の後に「どうだった?」「できた?」「合格できそうな確率は?」などと聞くのも翌日の試験へのモチベーションを下げることになりますので注意してください。親としては気になるところですが、まだ試験が残っている中でこのようなことを聞かれると「うるさい」と思われるだけでなく、緊張感を増幅させてしまうことになります。
往々にしてうまくいったときは自ら「できた!」と言うでしょうし、何も言わないのはあまり自信がないのかもしません。そんな時に親に聞かれて「できなかった」と答えるのはけっこうなストレスです。「明日もできないかもしれない」と翌日の試験まで引きずってしまうリスクがあるので、十分に注意しましょう。
◆3「絶対合格だよ!」
親御さまからすると励ましのつもりで「絶対合格!」とポジティブな言葉をかけてあげて何が悪いのかと思われるかもしれませんが、「絶対合格」と言われるとかなりのプレッシャーになります。まさか「不合格に決まっている!」のようなネガティブな言葉を言う方はいないと思いますし、確かに期待されていないのも悲しいに違いないのですが、過剰に期待されるのもお子さまにとってはプレッシャーです。
親から「絶対合格ね」などと言われると、絶対受からなきゃいけないと思い、余計な力が入って緊張してしまうものです。
以上、親が受験生に言わないで欲しい3つの声かけをご紹介しました。試験期間は親も子もナーバスになっています。ちょっとしたことでも口論になりがちですが、そこは子どもがたいへんなストレス下にいるわけですから、大人である親がうまく折れてあげましょう。
5.まとめ~受験生にとっての最強の励ましとは?
今回は入試本番の緊張といかに上手に付き合うか、そのコントロール法をご紹介しました。入試直前の受験生はたいへんなストレスを抱え、緊張もしていてナーバスになっています。親が良かれと思って頻繁に声かけしても鬱陶しがられるし、何も言わないのもまた関心がない、冷たいと思われ、腫れ物に触るようで実に接した方が難しいですよね。
しかし、有効な特効薬があるのです。それは、お母さんの笑顔!朝起きたときや寝る前に、にっこり笑顔で「おはよう」や「おやすみ」を言ってあげてください。また勉強中に甘いものなどを差し入れ、「頑張っているね」など一言添えてやさしい笑顔を見せてあげてください。「いらない」などと素っ気なく言われるかもしれませんが、そこは笑顔でスルーです。お子さまも決して嫌な気はしないでしょうし、応援してくれているのだなと安心するはずです。
何も無理に気の利いた言葉をかけてあげようとする必要はありません。母の笑顔は最強なのです。受験生にとっては何よりの応援であり励ましとなるはずです。
当日は「試験を楽しんでおいで!」くらいの気持ちを持って笑顔で送り出してあげましょう。
泣いても笑っても、もう本番です!何か不安なことや分からないこと、クリアにしたいことがある場合は、受験のプロにご相談くださいね。最後の最後まで諦めず一緒に頑張りましょう!
体調管理はしっかりと、
最後まで諦めず頑張りましょう!!