【最新版】清風南海中合格への道!2023年入試からみる2024年の傾向と対策

  • 2023.05.25
  • 受験情報

 

 

 

2023年の中学入試から、大阪府でもトップクラスの進学実績を誇る共学校、清風南海中学校について振り返ります。今年度の受験データを細かく分析各科目の傾向やポイント、2024年の対策等について徹底解説いたします!

 

CONTENTS:

1.清風南海中入試の特徴

2.2023年の入試データ

3.清風南海志望者の受験日程パターン

4.大手塾別合格者数

5.科目別成績データ

6.2023年度入試からみる科目別の傾向と対策

国語

算数

理科

社会

7.まとめ~清風南海中合格への道~

 

 

1.清風南海中入試の特徴

 

清風南海中の入試は、「SG入試」または「A入試」と「B入試」の3つの入試形態があります。「SG入試」と「A入試」は統一入試日2日目の午前中、「B入試」は統一入試日4日目の午前中に行われます。「SG入試」と「A入試」の併願はできません

 

清風南海中には、「スーパー特進コース」と「特進コース」があります。スーパー特進コースで受験し、そのコースでは不合格でも特進コースの基準に達していれば廻し合格があります。

 

スーパー特進コースを選択する受験生が多いのですが、成績順にコースが決まるので、特進コースで受験しても成績が良ければ一旦はスーパー特進コースでの合格となります。どちらのコースで入学するかは選択できます。

 

【A入試・B入試】

A入試とB入試の試験科目は、4教科型受験(国語・算数・理科・社会)または3教科型受験(国語・算数・理科)のどちらかを選択します。試験時間と配点は、国語と算数が各60分120点、理科と社会が各4080点の合計400点満点で判定します。得点の計算方法は以下の通りです。

 

<4教科型> 評価点=下記①~③のうち最も高得点の点数

① 国語・算数・理科・社会の合計点

② 国語・算数・理科の合計点×1.25

③ 国語・算数・社会の合計点×1.25

 

<3教科型> 評価点

・国語・算数・理科の合計点×1.25

 

【SG入試】

SG入試は、A入試の3教科型受験と共通問題で試験時間と配点も同じですが、評価点が以下の通り異なりますのでご注意ください。

 

評価点=下記①~③のうち最も高得点の点数

① 国語・算数・理科の合計点×1.25

② 国語・算数の合計点×5/3

③ 算数・理科の合計点×2

 

上記に英語検定資格(英検準2級で+20点、2級で+30点、準1級以上で+50点)が加算されます。英語検定資格は英検だけでなくGTEC、IELTS、TOEFL、TOEICなどでも点数により加算されます詳細については、学校のホームページでご確認ください)

 

算数、理科が得意で、英語の資格が最低英検準2級くらいまで取得している受験生には有利な入試となるでしょう。

 

 

2.2023年の入試データ

(前年比)<人>

 

募集人員

志願者数

受験者数

合格者数

実質倍率(倍)

SG入試

40

88(+17)

86(+16)

57(+2)

1.51(+0.24)

A入試

180

780(-27)

767(-24)

424(-8)

1.81(-0.02)

B入試

50

567(-10)

446(-7)

210(+57)

2.12(-0.84)

270

1,435(-20)

1,299(-15)

691(+51)

 1.88(-0.17)

※各入試の合格者数は、スーパー特進コースと特進コースの合計人数です。

 

 

2023年の清風南海中入試は、A 入試とB入試共に昨年と比べ志願者数も受験者数も減少しています。特にA入試は5年連続の減少となりました。

 

A 入試の実質倍率は、昨年同様に合格者数もやや減少したため、微減に留まっています。B入試も受験者がやや減少しましたが、合格者が昨年に比べ50名以上増えたため、実質倍率は大きく下がり広き門となりました。

 

 

3.清風南海中志望者の受験日程パターン

 

清風南海中志望者の受験日程パターンを表したものが下記の表です。

 

前受け校

・愛光(愛媛) ・岡山白陵(岡山) ・岡山(岡山)

・北嶺(北海道)

1日目

1/14(土)

2日目

1/15(日)

3日目

1/16(月)

・大阪星光(大阪)

・高槻A(大阪)

・清風理IIIプレ(大阪)

・明星前期(大阪)

・四天王寺(大阪)

・帝塚山1B(奈良)

・帝塚山泉ヶ丘1(大阪)

<午前>

・清風南海A(大阪)

<午後>

・西大和学園(奈良)

・高槻B(大阪)

・帝塚山泉ヶ丘2(大阪)

・東大寺学園(奈良)

・清風後期(大阪)

・帝塚山2B(奈良)

・大阪桐蔭S(大阪)

 

【4日目以降(1/18~)】

・清風南海B(大阪)

 

清風南海中を第一志望に考えている受験生の併願パターンは、統一受験日前に前受けとして愛光岡山白陵岡山、男子なら北嶺などを受験します。

 

統一受験日初日は男子なら大阪星光高槻清風明星帝塚山泉ヶ丘、女子なら四天王寺高槻帝塚山帝塚山泉ヶ丘などを受験し、2日目の清風南海A入試に臨みます。この日に2校受験する場合は、西大和高槻B帝塚山泉ヶ丘2を受験した受験生が多かったようです。

 

3日目、男子なら東大寺学園に挑戦するか清風帝塚山大阪桐蔭、女子なら帝塚山大阪桐蔭を受験する受験生が多くなります。清風南海A入試の合格発表はこの日(3日目)の14時ですので、ここで合格が決まればここで終了となりますが、もし不合格だった場合は翌日4日目の清風南海B入試へと進むことになります。

 

 

4.大手塾別合格者数

 

関西大手進学塾の清風南海中合格者数は多い順に下記の通りでした。

(前年比)<人>

能開センター

浜学園

馬渕教室

希学園

221(+47)

192(+21)

145(+21)

46(-10)

日能研

第一ゼミナール

SAPIX

進学館

35(-20)

19(-19)

9(+1)

4(+2)

 

上記表を見てわかるように、今年は合格者数の上位と下位が大きく分かれるような結果となりました。

今年は清風南海中の合格者数が増加したので、能開センター浜学園馬渕教室など上位トップ3の塾では20名以上の増加となっています。今年も南大阪に強い能開センターがトップで、合格者数最多となりました。

 

上位3塾は昨年20名以上減少していたので、概ね2021年レベルに戻ったもといえます。その中でも能開センターの増加幅は大きく、清風南海中に強いというところを見せつけています。

 

一方、日能研と2022年、2021年と大きく増加していた第一ゼミナールが、今年は昨年と比べ大きく減少しました。また、今年度大躍進希学園も、清風南海中の合格者数に関しては減少しています。他の関西最難関私立中学10数校の希学園の合格者数は全て前年に比べて増加していますので、今年度についてはむしろ清風南海中が例外だともいえるでしょう。

 

 

 

5.科目別成績データ

 

清風南海中2023年の各試験の教科ごとの受験者平均点合格者平均点、スーパー特進コースの合格者平均点は下記の通りです。

<点>

入試・教科

受験者平均点

合格者平均点

スーパー特進

合格者平均点

A入試・国語

81.5

87.0

91.9

A入試・算数

74.5

86.0

94.2

A入試・理科

58.5

63.3

67.1

A入試・社会

48.5

52.8

54.9

B入試・国語

71.5

79.6

85.2

B入試・算数

71.8

86.2

96.7

B入試・理科

50.6

57.0

63.1

B入試・社会

51.5

57.2

57.6

SG入試・国語

77.2

83.2

86.6

SG入試・算数

77.6

86.8

93.3

SG入試・理科

59.8

63.5

63.3

(※国語、算数は各120点満点、理科、社会は各80点満点)

 

【合格者最低点】

清風南海中2023年の各試験、各コースの合格最低点は下記の通りでした。

(前年比)<点>

A入試

B入試

SG入試

スーパー特進

特 進

スーパー特進

特 進

スーパー特進

特 進

295

(+13.75)

266

(+14.75)

285

(-27.5)

252.5 

(-37.5)

320

(+36.67)

280 

(+23.33)

 

 

6.2023年度入試からみる科目別の傾向と対策

 

今年度の清風南海中入試を参考に、教科ごとの傾向と対策をご紹介します!

 

◆国語

 

 

 

【難易度】

清風南海中の2023年国語A入試は、昨年に続き2年連続で易化しました。例年と比較しても易しい試験だったと言えます。B入試の国語は昨年並みの難易度でした。

 

【試験時間・配点と構成】

60分120点満点の試験で、大問4題構成です。今年も長文読解が2題漢字の書き取りという4題構成で例年通りでした。昨年はA入試で詩の代わりに短歌が出題されましたが、今年はまたに戻りました。

 

解答形式の割合も例年あまり変わらず、概数ですが知識問題3割記述解答が2割、選択解答が5割という割合です。2022年、2021年となかった長文からの抜き出し解答が今年は1問ありました。

 

【傾向と対策】

清風南海中受験者にとって、大問4の漢字の書き取り問題はさほど難易度が高いわけではありません。ここはしっかりと得点源としたいところです。

 

漢字以外の知識問題として語句問題の出題がありますが、語句問題は長文問題の中の小問の中で出題されます。語彙力を強化し、語句と漢字ではしっかりと得点できるようにしておきましょう。

 

長文対策は、論説文や物語文の演習はもちろん、短歌や俳句、詩の対策もしっかり行い、過去問で傾向をつかんでおくようにしましょう。

 

 

◆算数

 

 

 

【難易度】

清風南海中の2023年算数A入試は、昨年大きく難化し、今年はその反動で易化しました。これは、2021年、2020年の試験がやや易しく、昨年の難化というのも、清風南海として特別難度が高い試験でもありませんでした。今年は昨年よりはやや易化しましたが、概ね例年並みの難易度と言えます。

 

【試験時間・配点と構成】

60分120点満点の試験で、例年通りの大問5題構成。基本的に解答のみを書く方式ですが、

1題だけ求め方を書かせる出題があります。今年も大問5の「速さ」の問題で、求め方を書かせる問題が出題されました。

 

【傾向と対策】

大問1は、今年も計算問題4問ですが、清風南海志望の受験生なら、ここは確実に全問正解し得点源としたいところです。大問2は小問集合、大問3以降では相似を利用した平面図形の問題が毎年のように出題されています。

 

清風南海中算数の大きな特徴は、例年円周率に「3.14」を使わず、「22/7」を使うように指示があることです。他校では円周率は3.14を使うことがほとんどですので、誤って3.14を使って計算してしまわないように十分注意しましょう。

 

当然のことですが、答えしか書かない解答形式ですから、3.14で計算するのと22/7で計算するのとでは答えが変わってくることになり、解き方は正しくても1点ももらえないことになります。過去問でしっかり演習し、22/7で計算することに慣れておくようにしましょう。

 

※解答のみを求める試験ではケアレスミスが命取りになります。ケアレスミス対策については、当ブログの「3.算数でよくあるケアレスミスとその対処法」でご紹介していますのでご参照ください。

           ↓↓

『得点アップにつながる答案用紙の書き方!ケアレスミスをしやすいタイプと対処法

 

 

◆理科

 

 

 

【難易度】

清風南海中の2023年理科入試は、昨年がたいへん難しい試験でしたので、今年は大きく易化しました。

 

昨年はA入試での受験者平均点が36.0点と得点率45%という低さでしたが、今年は受験者平均点58.5点と20点以上上がり、得点率も73%と大きく上がりました。例年と比較しても易しい試験でした。

 

【試験時間・配点と構成】

40分80点満点の試験で、今年も例年通りの大問4題構成物理、化学、生物、地学の4分野から各1題ずつの出題です。

 

解答用紙はオーソドックスな形式で、作図やグラフ、文章記述解答などはありません

 

【傾向と対策】

試験時間は40分と短いように思いますが、問題数がさほど多くはないので、慌てる必要はないでしょう。

 

一問一答的な易しい知識問題もありますので、そこは確実に得点してほしいところです。

物理や化学分野の計算問題や、表やグラフの読み取り問題の出題が毎年あります。ここで差がつきますので、過去問などでしっかりと準備をして臨むようにしましょう。

 

 

◆社会

 

 

 

【難易度】

清風南海中の2023年社会科入試は、例年並みの難易度でした。2021年は受験者平均の得点率が75%以上とたいへん易しい試験でしたが、2022年は例年並みに戻り、今年も昨年と同程度の難易度となりました。

 

【試験時間・配点と構成】

40分80点満点の試験で、今年も例年通り大問5題構成でした。歴史地理公民の各分野から小問10問ずつの合計30問の小問数という出題割合も例年通りでした。

 

毎年大問1が地理、大問2と大問3が歴史、大問4と大問5が公民という出題構成となっています。

 

【傾向と対策】

今年もそうですが、毎年8割くらいは記号選択問題で、残りは記述が1題用語記述が3~5問というのが清風南海中の社会科入試の特徴です。

 

地理分野では地形図計算問題も頻出です。また、統計資料など各種資料の読み取りも毎年出題があります。

 

過去問などで、さまざまな地理分野の統計資料の読み取りや、歴史分野の史料の読み取りに慣れておくようにしましょう。また、ニュースに絡めたワードの問題も出題されるので、新聞やニュースなどで社会知識は一通り押さえておきましょう。

 

 

7.まとめ~清風南海中合格への道~

 

 

 

清風南海中入試はここ数年、受験者数がやや減少傾向にありますが、それでも南大阪では根強い人気のある進学校です。来年度以降はまた大きく増加する可能性もあります。2024年度入試がどうなるかは誰にも予測できませんが、どのような状況下でも慌てずに受験できるよう、今からしっかり準備をしていきましょう

 

仏教を中心とした宗教による教育で校則が厳しいことでも有名な清風南海中学校。中・高の6年間を一つの流れとした独自のカリキュラムと「授業第一主義」を公言し、週39時間授業夏期勉強合宿などを実施している男女共学校で、大阪府でもトップクラスの進学実績を誇る名門進学校です。

 

南大阪を中心に優秀な生徒が集まり、生活指導も徹底しているので、親御さまからも安心して通わせることができると評判の人気校です。

 

小学生が自分1人で難関校に向けて受験勉強をするのはとてもたいへんだと思いますから、親御さまもいっしょになって真剣に受験に取り組んであげてください。どう対策していけばいいか不安に感じたら、志望校に特化したアドバイスができる受験のプロに早めに相談することをおすすめいたします。

 

 

 

 

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管理栄養士
浅田ゆうき先生

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