今年も残すところあとわずか。いよいよ受験シーズンに突入です!この時期に親が受験生にしてあげられることはたった2つ。受験生の親の役目について詳しくお伝えします。
CONTENTS:
1. 受験直前期は親のほうがイライラする?
受験目前!そのとき親は?
年が明けるとすぐに近畿圏の中学受験や大学入学共通テストが始まります。いよいよ受験シーズンの到来です。早いところでは年内に受験がスタートする学校もあると思います。
入試が目前に迫ってくると、受験生本人はもちろん、親御さまもなんとなくソワソワと落ち着かない気持ちになるのではないでしょうか。
もうこの時期になってバタバタしても仕方ありません。事実、親御さまが学習面で何かできることはほとんどないでしょう。ここまできたら、本人のがんばりを信じるしかないのです
よくある親の受験直前期3大イライラ
実は意外と受験生本人のほうが落ち着いていて、親のほうが緊張したり、イライラしたりして気分が落ち着かないということがよくあります。受験生のお子さまに対し、次のように感じたことはないでしょうか。
□ この期に及んでつまらないミスや同じ間違いをしている
□ あとちょっとなのに、寝る間を惜しんで勉強してくれない
□ 受験直前なのに妙に落ち着いて普段と変わらない
上記はこの受験直前期によくある「親の3大イライラ」です。確かにイライラするのはもっともなのですが、これはまったく必要のない無駄なイライラです。その理由を次に説明します。
2. 受験直前期に起こる親のイライラ対処法
入試直前になると、子どもの態度にあれこれ腹が立ったり不安になったりするのもある意味当然なのですが、親のほうがソワソワして口うるさくなったり、イライラしたりしていると、本人の受験に対するモチベーションが下がってしまいます。
ここでは、イライラせず落ち着くために、上記の3大イライラに対してどう考えればいいか、その対処法お伝えします。
● この期に及んでつまらないミスや同じ間違いをしている
⇒確かに、まだこんな間違いをしているのかと苛立ちたくなるのはわかりますが、親がどうにかできることではありません。
「なんでまだこんな間違いしているの!」と怒鳴ったりしては、余計にやる気がなくなるだけで逆効果です。親が何か言ったところで劇的に改善するはずもなく、そこはやはり塾や家庭教師の先生にお任せしましょう。
● あとちょっとなのに、寝る間を惜しんで勉強してくれない
⇒きちんと睡眠をとる子どものほうが正しいです。あと少しで本番の今こそ体調管理が何より大事です。ここで無理をしたり、生活リズムを崩したりして体調まで崩しては本末転倒です。
むしろ、がんばりすぎていつまでも寝ないで勉強していたり、不安でよく眠れなかったりするほうが心配です。ちゃんと夜寝てくれるのならそのほうが安心ですよ!
● 受験直前なのに妙に落ち着いて普段と変わらない
⇒人生経験豊富な親からすると、まだ経験値の少ない子どもがいつも通り平然と落ち着いていると、「受験のたいへんさを理解していない」と腹立たしく思うかもしれません。
しかし、案外受験生本人は塾などでさんざん指導を受けているので、当然のことと落ち着いていたりするものです。せっかく受験生本人が落ち着いているのに、受験するわけでもない親のほうがソワソワしたりイライラしたりして逆に緊張感を煽るのはおかしな話ですよね。
「さすが我が子!大物ね」くらいに思って、親もゆったり構えていましょう。
3. 直前期にできる受験生の親の役割とは?
それでは、この時期に親が受験生にしてあげられることはないのかというと、それも違います。ぜひ受験生にしてあげて欲しい重要なことが2つあります。
【受験直前期の親の役割】
① 体調管理
② スケジュール管理
冒頭でもお伝えしましたが、この期に及んで学習面で親ができることはもうほとんどありません。勉強・学習面に関することは、今お願いしている塾の先生や家庭教師の先生に任せましょう。
それよりも上記の「体調」と「スケジュール」管理の2点は、たいしたことではないように見えて、実は受験のベースとなる最も大事なことなのです。
このベースがしっかりできていると、子どもは落ち着いて受験勉強に専念でき、集中して受験に臨むことができます。この時期は子どもが受験勉強だけに集中できるように、それ以外のことは親がしっかりフォローしてあげてください。
具体的に何をしてあげたらいいのか、上手なサポート法について次にご紹介します。
4. 体調管理サポート
勉強してくれるのは嬉しいけれど…
受験直前期になると、これまで「勉強しなさい」と言ってもなかなか勉強しなかったのに、周囲の影響を受けて人が変わったように昼も夜も猛勉強するようなことがあります。
親からすると「やっとやる気になってくれた」「この調子で最後まで頑張れ」と嬉しい気持ちが先立つことでしょう。もちろん、勉強してくれるのはたいへんいいことなのですが、必要以上に無理をしてしまうようなことは避けてください。
本人は周囲の雰囲気に流され、自分がオーバーワークになっていることや無理をしていることに気づかない場合もあります。睡眠不足となり、食欲も減退、ろくにご飯も食べなくなってしまっては体調不良を起こしかねません。
よくある健康に関する失敗談
毎年、中学入試本番で試験中に目が回って試験どころではなくなってしまったり、急な腹痛でトイレにこもって出られなくなったり、ひどい場合は試験中に嘔吐してしまうという話も聞きます。
それらは極端な例ではありますが、ただでさえ寒く体調を崩しやすい時期です。疲れも溜まって免疫力も下がりがちですから、いつも以上に体調管理には気を使わなければならないはずです。
受験当日に万全の体調で最高のパフォーマンスが発揮できなくなっては、せっかくがんばっても意味がなくなってしまいます。
親がするべき3つの健康フォロー
本人に健康管理を意識させるのはなかなか難しいと思いますので、そこは親がしっかり管理してあげてください。具体的には次の3つです。
✓ 適度な休憩や十分な睡眠時間をとらせる
✓ バランスの良い栄養食を3食きちんと食べさせる
✓ やさしい笑顔で明るく接する
生活のリズムが狂わないように、休憩をとらせたり、「切りのいいところで寝るのよ」と寝るように促したりしてあげてください。また免疫力を下げないよう、栄養のあるものをできるだけ決まった時間に3食しっかり食べさせるように心がけてください。
そして何より親御さまの笑顔は最強のサプリメントです。「おはよう」「行ってらっしゃい」「お帰りなさい」を毎日やさしい笑顔で明るく言ってあげましょう!
5. スケジュール管理サポート
事前に必要な手続きをフォロー
受験をするには、当然事前に①募集要項を入手し、②出願手続きをし、③受験費用を振り込むなど、必要な手続きを踏まなければなりません。最近でこそ減ってきたものの、出願時に小学校の内申書が必要な学校もあります。
内申書などはその日に言ってすぐにもらえるものではないので、時間に余裕を持って準備しておく必要があります。そもそも出願手続き期間はいつからいつまでなのか、手続きはWEB出願なのか郵送なのか、郵送なら消印有効なのかなども調べておく必要があります。
WEB出願であれば、ギリギリでも大丈夫と考える人も多いかもしれませんが、パソコン操作がうまくいかなかったり、通信トラブルが起こって間に合わなくなったりする可能性もあります。やはり出願締め切り間際にならないよう余裕をもったほうがいいでしょう。
複数校受験する場合は表などにまとめよう!
当然のことながら、出願の締め切りは1分1秒も待ってはくれません。もし出願ができなければ受験もできません。そうなれば、今までその学校に合格するために頑張ってきた数年間が台無しになってしまうことを念頭に置いて行動しましょう。
また、複数校出願するのであれば、その数だけ手続きも2倍、3倍と労力もお金もかかります。各学校により出願方法も異なりますので、細心の注意を払って手続きをするようにしてください。一度表などにしてまとめ、わかりやすく見える所に貼っておくといいでしょう。
受験当日のルート・時刻管理
受験日当日の交通ルートや乗車予定の電車の時刻などのルート・時刻管理も親の重要な役目です。
受験校Aに行くには何時に家を出て、何時何分の電車に乗り、何時に最寄り駅に着いて徒歩何分でA校に着くか、きちんと調べておく必要があります。
また、A校の後に受験校Bも受験するのであれば、A校の最寄り駅を何時何分の電車に乗ればいいのか、B校には何時何分に着くのか、細かく調べておきましょう。
受験当日の時間には余裕をもって
受験当日のスケジュール管理をするときは、時間に十分な余裕を持って設定しましょう。受験当日は毎年冬の寒い時期で、雪などで電車が遅れることも想定しておく必要があります。雪道で思ったよりも歩くのに時間がかかったり、普段はぜんぜん行かないのに、緊張と寒さで途中でトイレに行きたくなったりすることもあります。
交通ルートや時刻管理だけではなく、何時何分に家を出るためには何時に起きて何時までに朝食をすませなければいけないのか、逆算して管理することも大事なスケジュール管理サポートの一環です。
親もけっこうたいへんなんだなとげんなりしてしまうかもしれませんが、本人はもっとたいへんです。もうあとわずかですから、しっかりサポートしてあげてくださいね。親が一生懸命協力してくれれば、本人もきっとがんばってくれますよ!
6.まとめ~親はマネージャーに徹する!
勉強管理は無用!
今回は受験期直前の親がするべき重要な2つの管理・フォローについてお伝えしました。
前述もしましたが、「勉強の管理」は入っていません。繰り返しになりますが、勉強・学習面で今この時期に親ができることはほとんどありません。
勉強に関することは、今お願いしている塾や家庭教師の先生に任せてください。「もっと勉強しなさい」や「こっちの問題をやったほうがいい」などといったことは、親は良かれと思って言っているつもりでも逆効果になりかねません。
この時期に最も大事になってくるのは、目の前に迫った入試に向けて受験生であるお子さまのモチベーションを高めることです。余計な口出しは却ってモチベーションを下げてしまいますので無用です。気をつけましょう。
どうしても言いたいことがあれば、塾や家庭教師の先生に相談して代わりに言ってもらうようにしましょう。そのほうがずっと効果的ですよ!
親の役目は有能なマネージャー
親が「縁の下の力持ち=マネージャー」的な役割に徹することが、受験生のモチベーションを高め、志望校合格へと繋がります。これは長年の経験上の話で、まず間違いありません。
何より親御さまも自分自身の体調管理も怠ることなく、受験生本人と共に万全の体調で受験日当日を迎えられるよう、日々意識して過ごしてくださいね!
受験直前期は誰でも不安や焦りを感じやすい時期です。受験に関するお悩みがあれば、抱え込まずにプロにご相談ください。お子さまに見合った最良のプログラムをいっしょに考えていきましょう!
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