【最新版】神戸女学院中学部合格への道!2024年入試からみる2025年の対策

  • 2024.05.28
  • 受験情報

 

 

2024年の中学入試から、今回は兵庫県の女子中学校最難関の神戸女学院中学部について振り返ります。今年度の受験データを細かく分析各科目の傾向やポイント、2025年の受験対策等について徹底解説いたします!

 

 

CONTENTS:

1.神戸女学院入試の特徴

 

2.2024年度の入試データ

 

3.神戸女学院中志願者の受験日程パターン

 

4.大手塾別合格者数

 

5.2024年入試結果

 

6.2024年度入試からみる科目別の傾向と対策

国語

算数

理科

社会

 

7.まとめ~神戸女学院合格への道~

 

 

1.神戸女学院中入試の特徴

 

神戸女学院中の入試は2日間入試で、まず統一入試日初日(2024年は1 月13日(土)に国語・算数・社会・理科4教科学科試験をこの順番で受験します。午前中に国語と算数、昼食をはさんで午後から社会と理科の受験となります。

 

この初日に2校の受験は可能ではありますが、最後の理科の試験終了が14時40分ですので、場所によっては物理的にも体力的にも厳しいでしょう。

 

初日の試験から1日空けて統一入試日3日目(2024年は1 月15日(月))の午前中に体育の実技試験があるという特徴的な入試となっています。

ちなみに、兵庫県下の中学受験で4科受験必須としているのは、神戸女学院中のみです。

 

 

2.2024年度の入試データ

(前年比)<人>

募集人員

志願者数

受験者数

合格者数

実質倍率〈倍〉

135

229(-25)

227(-23)

155(-4)

1.46(-0.11)

 

 

神戸女学院中の実質倍率は例年1.5倍強くらいですが、今年は1.46倍と、ここ数年では最も低くなり広き門となりました。ここ直近5~6年の実質倍率は、増減を繰り返しているので、来年度はまた受験者が増え倍率が上がるかもしれません。

 

関西最難関校の中では比較的倍率は高くないほうですが、試験難度は高く兵庫県最難関女子中の座は揺るぎません。今後も多少の増減を繰り返しながらも、同程度の倍率を推移していくのではないかと予測されます。

 

 

3.神戸女学院中志願者の受験日程パターン

 

例年、関西圏中学統一入試日は土曜日で、翌2日目が日曜日となり、キリスト教主義の神戸女学院が日曜日を「礼拝の日」として行事ごとを避けることから、2日目の試験は日曜をはさんで月曜日となります。

 

このような日程での受験ですので、神戸女学院中の併願校は限られています。

 

前受け校

・愛光(愛媛)  ・岡山(岡山) ・岡山白陵(岡山)

1日目

1/13(土)

2日目

1/14(日)

3日目

1/15(月)

<午前>

神戸女学院(兵庫)

(国語・算数・社会・理科)

<午後>

・夙川(兵庫)

・雲雀丘A(兵庫)

・親和前期Ⅱ(兵庫)

 

<午前>

・須磨学園2(兵庫)

・神戸海星B(兵庫)

・雲雀丘B(兵庫)

・甲南女子A2(兵庫)

<午後>

・須磨学園3(兵庫)

・西大和学園(奈良)

・高槻B(大阪)

・三田学園B(兵庫)

<午前>

神戸女学院(兵庫)

(体育実技)

<午後>

・帝塚山(奈良)

・滝川(兵庫)

【4日目以降(1/16~)】

・関西学院B(兵庫)

・白陵後期(兵庫)

・清風南海B(大阪)

・神戸大附属(兵庫)

・大教大附属池田(大阪)

・滝川(兵庫)

・甲南女子B(兵庫)

・親和(兵庫)

 

 

統一入試日前の前受け校としては、愛光岡山岡山白陵などで合格を確保しておき、統一入試日初日午前の神戸女学院中に臨みます。

 

神戸女学院中は初日の午前に国語と算数、午後に社会と理科となりますので、初日は疲れないためにもこれで終了する受験生が多いのですが、受験しようと思えば午後からの夙川雲雀丘親和なども受験できるでしょう。

 

2日目は1日空いているため、午前に須磨学園神戸海星雲雀丘甲南女子など、午後から須磨学園西大和学園高槻三田学園などを受験します。

 

3日目の午前中に神戸女学院の体育の実技試験を受け、午後に併願校を受験するのなら、帝塚山や今年から共学化した滝川などを受験しています。

 

4日目に受験するなら、関西学院白陵清風南海などが考えられます。神戸女学院中の合格発表は4日目の午後ですので、合格していればここで終了。引き続き受験する場合は5日目以降に、神戸大附属大教大附属池田滝川甲南女子親和などを受験するパターンが多かったようです。

 

 

4.大手塾別合格者数

 

関西大手進学塾の神戸女学院中合格者数は多い順に下記の通りでした。

(前年比)<人>

浜学園

希学園

日能研

馬渕教室

43(-4)

42(-3)

34(+7)

19(+5)

SAPIX

進学館

能開センター

第一ゼミナール

9(±0)

7(-1)

2(±0)

2(+2)

 

 

30年以上トップの座に君臨し続けていた浜学園が、今年も1名差でトップの座を守りました。希学園は昨年合格者数が大きく増加し、今年は浜学園を抜いてトップになるのか注目されましたが、両塾共に減少するという結果に終わりました。

 

3位の日能研は、合格者数が増加して上位3塾の差が10名以内と僅差になりました。来年度はどうなるのか注目です。

 

 

5.2024年入試結果

 

神戸女学院中の2024年の入試結果は下記の通りです。

 

 

満点

合格最高点

合格最低点

学科+体育実技

460

349点(-12)

233点(-28)

体  育 (実 技)

①バスケットボール(5号ボール)のシュート 20秒
②縄とび(二重とび)20秒
③マット運動(後転)
④ハンドボール投げ

 

 

神戸女学院中は毎年、受験者平均点や合格者平均点などは公表せず、合格者最高点と合格者最低点のみを公表しています。昨年に比べると、合格者最高点も合格者最低点も大きく下がりました。特に合格者最低点は得点率50%程度とかなり低く難度の高さがわかる試験でした。

 

神戸女学院中の試験時間と配点は、1日目の午前に行われる国語と算数が各50分の120点、午後に社会と理科が各45分の100点、2日目午前中に行われる体育の実技20点合計460点満点で評価されます。

 

他校によくある3科目での評価はなく、4科目全てと体育実技で評価されます。ただし、体育については出来不出来による大きな差は出ませんので、学科試験の4科でしっかり対策しておくことが大切です。

 

 

6.2024年度入試からみる科目別の傾向と対策

 

今年度の神戸女学院中入試を参考に、教科ごとの傾向と対策をご紹介します!

 

 

◆国語

 

 

 

【試験時間・配点と構成】

 

神戸女学院中の2024年国語入試は、今年も50分120点満点の試験で、問題用紙はA3用紙3枚ですが、3枚目は裏面にも続いています。

 

今年は大問5題構成で、「物語文」と「説明文」、「韻文」に「漢字」と「文法」が出題されました。例年大問3題構成で、「物語文」と「説明文または随筆」に「韻文または知識問題」の3題というパターンが多いのですが、今年は「韻文」も「知識問題」も出題されました。

 

解答用紙を見て驚くのは、大問1~大問3の解答が全て字数制限のある記述解答であることです。記述解答がこれだけ多いのも神戸女学院中入試の特徴です。

 

 

【難易度】

 

例年は長文読解の小問に記号選択問題が数問含まれるのですが、今年は選択問題が一問もありませんでした。記述ばかりで一見難化したようにも見えますが、特別そういうわけでもなく、大問4と大問5の知識問題はさほど難しくありませんでした。

 

少なくとも知識問題は、しっかりと得点源になり得る難易度の問題でした。大問4と大問5で知識問題が独立したことで知識問題の配点が大きくなり、受験者平均点や合格者平均点は公表されていないものの、どちらもそれなりに点数が高かったのではないかと思われます。

 

神戸女学院中、国語の大問1~3の長文読解の記述問題はたいへん難度が高いことで有名ですが、今年は例年に比べると易しく、取り組みやすい問題でした。

 

 

【傾向と対策】

 

最難関中学の中でも神戸女学院中の国語入試は、高い読解力、語彙力、記述力を要する試験です。今年は知識問題がやや増え、記述の難易度も緩かったとはいえ、過去問などで難度の高い記述対策もしっかり行っておきましょう。

 

今年も大問1~大問3で記述解答が合計11問あり、内訳は8字以内、20字以内が2問、30字以内、40字以内が5問、60字以内、80字以内でした。

 

毎年このようなさまざまな文字数の記述解答問題が出題されます。短く端的に答える記述にも、具体的に述べる長文記述にも対応できるようにしっかりトレーニングしておかなければ、神戸女学院中の国語には太刀打ちできません。

 

出題される素材文も小学生が読むにはたいへん難度の高い文章で、大人が読むような文章を読まされます。日ごろから難度の高い難しい文章に触れておくことも大事です。

 

 

 

◆算数

 

 

 

【試験時間・配点と構成】

 

神戸女学院中の2024年算数入試は、今年も50分120点満点の試験で、問題用紙は横向きA3用紙1枚。解答用紙は横向きA3用紙2枚です。例年通り大問6題構成で、計算問題などはなく、大問1からすべて解き方を書かせる解答形式です。

 

 

【難易度】

 

神戸女学院中の受験者平均点や合格者平均点は公表されていませんが、今年の算数は難度が高い試験でした。大問数は例年通りでしたが、小問数が少し増えたこともあり、昨年に比べ得点率の低い勝負になったと思われます。

 

今年の大問5と大問6はたいへん難度が高かったので、後半の小問はある程度まで解き方を書いたら、他の問題の見直しに時間を当てるなど、難問は捨て問にして取れるところで確実に点数を稼ぐのも一つの手段だったでしょう。

 

このような難易度でしたので、大問5と6ではあまり差がつかなかったと思われます。前半の比較的点の取りやすい問題でケアレスミスをしているようでは、合格を手にすることはできないでしょう。

 

 

【傾向と対策】

 

神戸女学院中の算数入試は、計算問題からスタートするのではなく、いきなり大問が始まり、大問1から全問解き方を書く解答形式です。今年のように後半にたいへん難しい問題が出題されても、途中まででも解き方を書いていれば十分に部分点がもらえます。

 

最後まで解き切れない問題でも、途中までの考えをしっかりと書けるように、普段から解き方を書く練習をしておきましょう。全問が解き方を書かせる解答なので、部分点をどれだけ取れるかで合否を分けると言っても過言ではありません。

 

ここ2年出題のなかった「速さ」の問題が今年は復活したり、例年頻出の「数の性質」や「規則性」の出題が今年はなかったりと、出題単元には偏りが少ないので、幅広く学習し苦手単元はなくしておきましょう。

 

 

 

◆理科

 

 

 

 

【試験時間・配点と構成】

 

神戸女学院中の2024年理科入試は、45分100点満点の試験で、今年は例年通りの大問6題構成でした。昨年は大問5題構成でしたが、今年は例年通りで、物理化学分野から各1題と、生物地学分野から各2題の6題構成でした。

 

大問数は分野により差がありますが、全体の小問数は各分野ともほぼ同じで、概ね均等に10問ずつです。問題用紙は、A4冊子形式の16ページ構成で、別にA3の解答用紙1枚があり、ややボリュームを感じます。

 

 

【難易度】

 

今年は昨年に比べ知識問題と計算問題が増加しました。増加した計算問題の中には、昨年に続き算数のように解答だけでなく式を書かせる問題もありました。

 

知識問題では「間違った内容を含む文はどれか、すべて答えなさい。ただし、間違った文がない場合は「なし」と答えなさい」という選択問題が出題されました。問題内容は特別難しくはないのですが、一筋縄ではいかない、やや時間のかかってしまう問題でした。

 

40問以上の小問を45分で解き切らなければいけません。昨年に比べ計算問題も増え、時間のかかる問題もあり、昨年より難化した試験でした。

 

 

【傾向と対策】

 

年度によりややばらつきはありますが、神戸女学院中の理科は大問6題構成が基本です。他校では物理と化学に偏った出題が多く見られますが、神戸女学院中は小問数でみると各分野から均等に出題されています。

 

各分野の中で出題単元もあまり偏りがありませんので、全分野全単元をまんべんなく学習し、苦手単元を作らないようにしておく必要があります。

 

記述作図解答の問題も必ず出題されます。今年はやや少なかったのですが例年10題前後出題されていますので、しっかり対策をしておきましょう。

 

今年は計算問題が増加し、ここ数年で計算問題の出題数が最も多くなりました。来年も今年と同程度の出題数が継続されるのか、また減少に転じるのかはわかりませんが、計算演習は必須です。

 

昨年は計算問題の中で途中式を書かせる問題が出題され、今年も同様の出題がありました。解答があっていなくても、部分点がもらえる可能性があるので、途中式をきちんとかくトレーニングも行っておきましょう。

 

神戸女学院中の理科入試は、他校とは一線を画す特徴的な試験です。過去問などでしっかりと対策しておくようにしましょう。

 

 

 

◆社会

 

 

 

 

【試験時間・配点と構成】

 

神戸女学院中2024年社会科入試は、45分100点満点の試験で、問題用紙はA4の冊子形式13ページA3の解答用紙が別にあります。解答用紙を見ても、問題数がかなり多いということがわかります。

 

今年も地理、歴史、公民の各分野から出題がありましたが、毎年出題割合が地理と歴史分野で全体の8割強を占め、公民が2割弱くらいの偏りのある試験内容となっています。

 

 

【難易度】

 

神戸女学院中は各科目の受験者平均点や合格者平均点を公表していませんが、社会は例年さほど差がつくような試験ではなく、難易度もそれほど高くありません。今年も受験者全体の平均でも70点くらい、合格者平均でも75点前後は取れたのではないでしょうか。

 

 

【傾向と対策】

 

神戸女学院中の社会科入試は、問題数が多く45分という短い試験時間の中で70問前後の問題数をこなさなければいけません。たくさんの文字数を読むことになるので、読解スピードが求められます。

 

記号選択用語記述の解答形式がほとんどで、2022年に1問だけ短文記述がありました。用語記述はさほど時間をかけずに解き進められるので、問題数の割には時間に追われることもなかったものと思われます。

 

2年連続で文章記述がありませんでしたが、数年前までは記述解答も出題されていました。いつ記述解答が出題されてもいいように、少し古い過去問などにも目を通し、しっかり対策しておきましょう。

 

 

7.まとめ~神戸女学院中合格への道~

 

 

 

 

ここ数年受験者の増減を繰り返している神戸女学院中学部。2022年は大きく減少、2023年は例年並みに盛り返し、2024年の今年はまた2022年程に減少しました。来年度2025年度がまた増加に転じるのか、逆に減少するのか予測はつきませんが、どのような状況下でも最善の状態で受験できるよう、今からしっかり準備していきましょう。

 

関西最古のミッションスクールとして名高い神戸女学院関西最難関女子校と位置付けられています。社会に必要とされる女性のリーダーを育成する使命を担い、オールイングリッシュの英語授業など特色ある英語教育や、制服がない生徒主体の自由な校風などで人気の名門校です。

 

総合進学セミナーには神戸女学院中に特化して指導できる講師も多く在籍しています。毎年のように神戸女学院中志望の受験生を指導しているため、入試傾向にも精通しています。お子さま1人ひとりの現状を踏まえ、入試までの限られた時間を無駄のない効率的な指導で合格を目指します

 

神戸女学院中受験はもちろん、併願校の選定など、中学受験に関するお悩みなどがありましたら、お気軽にご相談ください。

 

 

 

 

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管理栄養士
浅田ゆうき先生

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