やる気を引き出す①

  • 2016.09.28
  • プロ教師日記
前回のコラムに続き、今回は子どものやる気を引き出す具体的な方法についてお話したいと思います。
子どものやる気を引き出すのに最も簡単で効果的な方法は、「褒める」事です。そんな事は当たり前だ思われるかもしれませんが、ただ単に褒めるのではなく、褒め方にもとても重要なポイントがあります。
 
例えば、テストで20点を取ってきたとしましょう。とても褒められるような点数ではないのですが、20点という「結果」だけを見て褒めるか叱るかを判断してはいけません。「結果」ではなく、まずは20点を取るに至った「過程」で褒めるポイントを探すのです。また間違えた問題でも、途中までは合っているものがあれば、 「ここまでは良く出来たね!」と、これもまた過程を褒めるようにします。
 
気を付けなければならないのは、「結果」が良ければ褒められるという事を繰り返していると、良い結果が得られなくて、褒められなかった時の落胆が大きくなってくる事です。気概のある子であれば、なにくそ根性で次も頑張るのですが、そうでない子なら、逆にやる気が起きなくなってしまう恐れがあります。
 
結果はさて置き、頑張った努力を褒められた子は、たとえ失敗しても「次はもっと頑張ろう!」とチャレンジを繰り返すようになり、「頑張る→褒められる→ドーパミンの分泌」と繋がります。前回お話しましたが、ドーパミンが分泌すると、やる気や意欲が出て、学習能力や記憶力なども向上するのです。
 
とは言え、「叱られる」という経験も時には必要です。明らかに悪い習慣があるにも関わらず、それには目をつぶって褒めるポイントだけを探そうとすると、子どもはそれを変えようとせず、やっかいな事に、褒められ"慣れ"だけするのです。スイカに塩を振って食べると甘みが増すように、褒める効果を高めるためにも、時にはきちんと叱る事が必要です。
次回も引き続き、やる気を引き出すコツについて、別の視点からお話したいと思います。
 

 
◆算数科 前田敏孝◆
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管理栄養士
浅田ゆうき先生

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