今回はいつもと趣向をかえて、子ども達へのメッセージを届けたいと思います。
一生けんめい勉強しているのに、お父さんお母さんから「ちゃんと勉強しているの?」
いつも責められてかわいそうな君たち。勉強しているのに、疑われたり、責められたりでつらいですね。こんな親子ゲンカを回避するために、君たちに"見せ勉"をおすすめします。
「ちゃんとやっているの?」
「やっているよ!」
そう、やっているところを、思いっきり全部見せるのです。学校の宿題、塾の宿題、やっているときは、すべてリビングで"見せ勉"です。だらだらしているとか、集中していないとか、シャーペンの分解手術中に言われても、これも勉強への助走であると堂々と言い、"見せ"るべきです。ダラダラでも、一応しているんです。しているところは見せて誇るべきでしょう。自室でひとり、こっそり夜遅くまで......なんてもったいない。褒めてくれませんよ。
リビングで兄弟が遊んでいようとも、両親がテレビやネットに興じていようとも、君はいっさい無視です。「ちゃんとやっているの?」と疑われるので、「やっている」ところを見せるのです。テキストを前にペンケースの掃除をしていてもいいではありませんか。それも勉強に必要な助走です。いきなり目前のことに全力で集中できるなんてプロ野球選手くらいでしょう。君らはまだ小学生。「ながら」のだらだら勉強でもいいのです。そして親におおいに見せて「勉強している」と誇りましょう。そうやって君らが"見せ勉"していたら、自然とテレビは消されようし、ママたちもネット閲覧をやめるでしょう。
また、部屋でひとりで勉強しているときの、眠たさや、一話だけと思って読み始めたマンガをつい一巻読んでしまったりする誘惑の多さは経験ずみですね。人はある意味動物なので、自らを律する環境をつくるためにも、ぜひリビングで"見せ勉"することをすすめます。
◆中学受験部 近藤奈央子◆