子供をやる気にさせるにはどうしたらいいかと親御さんによく聞かれます。
すぐに出来る効果的な方法として、私はいつも「好ましい事は大きく、好ましくない事は小さく」と伝えます。

例えば、褒める時は少々大げさに、そして叱る時は手短に。
子供は褒められると得意げになり、より褒められるよう頑張ります。子供の気持ちを盛り上げるべく、目一杯褒めてあげて下さい。
一方叱る時は、してはいけない事やすべき事を伝えるのが本来の目的であり、それ自体にそれほど長い時間は掛からないはずです。長時間叱ると、その間に、叱る側の気を済ませる事が目的にすり替わりかねず、その結果子供のやる気を削ぐ事になってしまうのです。

別の方法はもっとシンプルです。問題を解いた後の答え合わせで、○は大きく、×は小さく書くのです。
 ○が大きければ子供にとって励みとなり、×は小さくする事で「自分にはこの問題が解けない」という苦手意識や挫折感を最小限に抑えることが出来ます。
（やってはいけないミス等を教えるために意図的に×を大きくすることもあります。）

視覚的なインパクトは、良くも悪くも強力で、それを効果的に利用するのです。
子供は、親や先生に褒められたい、認められたいといつも思っています。この動機を大人がうまくコントロールして、子供のやる気を伸ばしてあげましょう。
やる気が出てくると、子供は自発的に勉強するようになります。
自発的な学習は、イヤイヤする学習の10倍も100倍も能率が高いのです。
では、子供のやる気が出てきたら、それをどのように継続させたら良いのでしょうか。これは次回お話しします。


◆算数科　前田敏孝◆