私は家庭教師の仕事で新しい生徒さんのお家に行った時に、 必ず見る事があります。
それは親子関係です。
親子関係が悪い状態の例として、 親が子どもに感情的に叱り過ぎている、 目標に向けて長期的に物事を見ずに、 毎回のテストで一喜一憂する、 子どもの良いところよりも悪いところばかりが目に付き指摘する、 子どもの言いなりになっている、 子どもの事を心の底から信頼できていない等々。
子どもに関して言えば、出来ない理由を親や先生のせいにする、 親に対する物の言い方が乱暴、 親に委縮している等々が挙げられます。
このように、親子関係が望ましくないままに、 強引に子どもに勉強をさせるというのは、例えるならば、 傷んだ食べ物を食べ続けながら胃薬を飲んでいるようなものです。
もちろん「傷んだ食べ物を食べるのは止めましょう」ですよね。
しかしながら、このような状況というのは、 なかなか当事者では気づきにくいものです。
そんな時に、我々家庭教師が勉強指導以外の大切な役割を担う事となります。
お子様の目標に向けて、 どのように進んでいけば良いか? 勉強(解法のテクニック)を教えるのはもちろんですが、 親子関係における悪習慣に気づけば、 それを正すべく提案や指導をしたり、 時にはお子様や親御さんのお悩みを聞き、 必要な時には間に立って関係改善のために動くのです。
皆さんも、胃薬を飲む前に、「傷んだ食べ物」 を食べていないか気をつけて下さい。
◆算数科 前田敏孝◆