子どもが勉強に対してもう少しやる気があればなぁ... とお思いのお母様は、きっと少なくないはずです。
私も指導する時に、 やる気がほとんどない子を教えるのは苦労しますし、 苦労して教えても、やる気がほとんど無い分、 吸収も良くありません。おまけに忘れるのも早い...。
ここで我々大人がするべき事は、より熱心に、 より長時間教える事でしょうか?
このコラムを毎月読んで下さっているならば、 そうではないという事を、既にご存知ですね。答えは、" 子どものやる気を上げる事"です。
そもそも"やる気"とは何なのでしょうか?それは目標(合格) を達成するために、行動しようとする気持ちです。という事 は、まずは目標を明確に持たなければ、やる気は出ないのです。 目標を持たずに勉強するというのは、 ゴールの無いマラソンを走るようなものですね。
では次に、目標をしっかり持った上で、 どのようにやる気を引き上げていくのか。 脳科学の話になりますが、人がやる気を出すのは、「 報酬への期待を感じた」時なのだそうです。 つまり子どもの勉強に置き換えると、「(勉強を頑張れば)○○ が得られる」と感じた時なのです。○○に入るものは、 子どもによって様々。「欲しいもの」かも知れませんし、「 親に褒められる事」や「達成感」などかも知れません。
これらの報酬を意識したり得られた時、脳内では「ドーパミン」 が分泌されます。ドーパミンとは脳内の神経伝達物質の一つで、分 泌される事によって、やる気や意欲が出るだけではなく、 学習能力や記憶力なども向上する事がわかっています。
勉強する上で、 このドーパミンをぜひとも上手に使いたいものですが、 そうすると、いかにこれを脳内で分泌させて、 やる気を引き出すのかが、 能率良く勉強するための重要なポイントになります。
繰り返しますが、やる気が少ない子に無理に勉強をさせても、 あまり頭に入りません。そのような状態で勉強を押し付ける前に、 まずは少しでもやる気を引き出してあげる方が、 子どもにとっても親にとっても、きっと負担が軽くなるはずです。
次回は、 やる気を引き出すための具体的な方法をお話しようと思います。
◆算数科 前田敏孝◆
◆算数科 前田敏孝◆