少子化と言われながらも、中学受験者の実数は3年連続で増加しているという現実。低学年から塾や家庭教師で受験準備を始めるご家庭も年々増えてきています。なかには最難関中学校を受験するために、大手塾にプラスして家庭教師というご家庭も少なくありません。
つまり、年々家庭教師を求めるご家庭が増えているということです。それはなぜでしょうか。ここではなぜいま家庭教師なのか、また家庭教師を選ぶ際に気をつけることなど、家庭教師について詳しくご紹介します
家庭教師を求める理由ランキング★ベスト5
1位 学力の向上
2位 親のストレスの軽減
3位 学習習慣をつけさせる
4位 子どもの相談相手
5位 親への受験情報等
1位 学力の向上~なぜ家庭教師なのか?
お子さまのタイプにもよりますが、集団塾の方が得意な子どももいますし、個人でマイペースに勉強する方が伸びる子どももいます。どちらにもメリット、デメリットがあるので、それぞれを補う意味で両方を選択されるご家庭も少なくありません。特に難関校受験を目指されているご家庭は、大手の集団塾に通いながら、なかなか行き届かない個人レベルのきめ細やかな授業を家庭教師でカバー、あるいはより高度なものを求めるケースが多いようです。
2位 親のストレスの軽減~多くの親子が感じている無用のストレス
たいていの親御さまは、「子どもの学力を上げたい」と家庭教師センターを訪れますが、よくよくお話しを伺うと、親が子に勉強を教えようとしてもうまくいかず、実は互いに多大なストレスを抱えて困っている、というようなケースが多いのが実情です。子どもの成績を上げたいのはもちろんですが、それと同じくらい勉強はプロに任せて少しでも親子のストレスを軽減したい、という理由が多いようです。
3位 学習習慣をつけさせる~親には難しい現実
続いて多いのが、生活習慣を改善して欲しいという要望です。親がいくら「テレビばかり見て宿題は終わったの」とか「いつまでスマホしているの。勉強しなさい」などと言ったところでうるさがられるだけで、むしろ逆効果になってしまうことも。信頼できる家庭教師の先生が子どもに寄り添うことで、見違えるほど生活習慣が変わることもあります。
4位 子どもの相談相手~心のよりどころに
次に、3位の学習習慣とも関係しますが、子どもの相談相手になって欲しいという理由も挙げられます。勉強だけでなく、学校のことや友人関係、部活動のことなど、親には言いづらい悩みなどをお兄さんやお姉さんに相談する感覚で相談してもらえるのではないか、何か心配事を聞き出してもらえるのではないかと期待されるようです。
5位 親への受験情報等~いつの間にか情報通に!?
学校や集団塾ではなかなか先生と個別に話す機会もなかったりしますが、家庭教師なら毎回誰にも気兼ねなく、何でも話すことができます。お子さま1人ひとりに適した最新の受験情報や勉強法などを常に聞けることが魅力とのことです。
ここで実際に、「学力向上」目的で家庭教師を依頼したお父さまのお話から、実はお父さまのストレス軽減目的も大きかった実例をご紹介します!
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とある父子のある日常の会話【実話】
元数学教師の父親。息子に算数を教えようとしたところ、ろくに問題を読もうともしない息子。
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息子「こんなの分からん」
父「問題読む前から何言うてんねん」
息子「はい、読んだ。でも分からん」
父「読んでないやろ」
息子「分からんもんは分からん!」
父「もうやめてまえ!!(怒)」
このような会話は実際に多くのご家庭でよくあることです。子どもは親に対して甘えがあり、親は子どもに対してどうしても感情的になってしまいます。このような状態では勉強も伸びませんし、家庭内の雰囲気も悪くなります。
この数学の教師であるお父さまは、これではだめだと家庭教師を依頼することにしました。息子さんは打って変わって勉強するようになったそうです。
実は父親の言うことと家庭教師の先生が言っている内容はほぼ同じなのに、先生の言うことには素直に耳を傾けて、お父さまだとどうしても反発してしまうとのことでした。お父さまとしては正直面白くなかったようですが、やはり成績も伸び、互いのストレスも軽減されたので、もっと早く家庭教師に依頼すれば良かったと感じられたそうです。
親が家庭内でできる3つのこと
それでは、家庭教師をお願いして、親のストレスも軽減され、これで万々歳となるのでしょうか。やはり家庭教師に全て任せっぱなしでそれで終わり...、というわけにはいきません。もちろん、家庭教師に依頼することで、何かしらの進展はあると思いますが、より効果を上げるためには親御さまの協力も必要不可欠です。
家庭教師を依頼するにあたって、親がするべき3つのことをご紹介します!
その1 目的をはっきりさせる
漠然と成績を上げたいから家庭教師を依頼するのではなく、「学校の算数の成績を3から5に上げたい」「いついつまでに国語の偏差値を60以上にしたい」「〇〇校に合格したい」という明確な目標や目的を持っているか否かで大きく違ってきます。目的によって派遣される先生も違ってきますし、何より先生にとってゴールがどこにあるか明確になるので、計画的に勉強を進められますし、生徒へのアドバイスもより的確なものとなるからです。
その2 小言はなるべく子どもに直接言わない
親というものはわが子の悪いところばかりが目に付くものです。それは子どもの将来を案じてのことで愛情を持っているからこそのことですが、親の心子知らずで、子どもの方はそう思いません。口を開けば「勉強しろ」「漫画やゲームをやめろ」とばかり言う親にうんざりし、うるさく思うだけです。そこは極力我慢し、家庭教師の先生に言うようにしましょう。もちろん、子どもには知られないように伝えてください。先生の方でも「お母さんがこう言っていたから」なんて言い方をしてはNG。あくまで先生の意見や体験談として、自然体で諭してもらうようにします。
その3 先生を信頼する
親御さまにとって家庭教師の場合、先生がどんな授業をし、それに対しお子さまがどれだけ反応できているのか、1対1のプライベート授業だけに気になるところかとは思います。しかし、そこは家庭教師の先生を信頼してください。なかにはずっと授業中張り付いて観察される親御さまもいらっしゃいますが、それは全くの逆効果です。ましてや、質問する子どもに「それ前にも質問したじゃない」「また同じところを間違えた」などと口を挟むのはもう論外です。それでは子どもが質問もできなくなってしまいますし、せっかくマンツーマンで他人を気にせず自分のペースでリラックスしてできる個人授業の意味がありません。気になる内容は、授業が終わった後に10分~15分、授業時の様子を先生に聞くのが良いでしょう。
先生へのお茶出しはどこまで必要?
最後に、よくある質問として、「お茶出しやお菓子は必要ですか」「夕飯時の場合、夕食を出すべきですか」と聞かれます。原則、何もお出ししていただく必要はありません。先生方は自分で飲み物を持参しているはずですし、食事も授業に合わせて自己管理するのが基本です。ただ、お茶くらいは出したいと思われる場合には、先に述べたように、授業後にちょっと先生とお茶を飲みながらお話するのもいいと思いますし、あるいは授業前にお茶出しをするのが理想です。授業中にお茶を出すなどして、授業の流れを途中で止めないようご注意くださいね。
以上、家庭教師を依頼するに当たり、留意することをまとめてみました。これから家庭教師をお考えの方はぜひ参考にしてみてくださいね。