一見、勉強や成績と直接的な関係がないように思われる食事。
ですが、受験はマラソンに例えられるように長期戦です。
一年?いやもっと長い方もおられるかもしれませんが、この受験期間をいかにベストコンディションを維持し、かつ勉強をする上で効果的で効率のよい栄養や食事法を取り入れるかが勝負です。
食事も勉強と同じく毎日の積み重ねですから、すぐに結果はでなくとも長い目で続けることで周りとは差が出てきます。
長いようで短い受験期間、最後まで悔いのないように走りぬく為に、食事の力を信じて最大限のサポートをしてみてください!
~早く始めたもの勝ち!風邪に負けない身体は一日にしてならず~
今回は、とくにベストコンディション(体調や集中力 など)を整え維持する食事についてご紹介します。
受験生にとってこわいのが、夏季は夏バテなど、冬期は風邪などで体調を崩し長期間療養しなくてはならないことです。
ましてや、受験本番は冬期ですので、このほかにもインフルエンザやウィルス性の病気が流行するシーズンです。
万が一、本番直前に体調を崩してしまったら取り返しがつきません。
ほかにも、慢性的な下痢・便秘、だるさなど私生活においてのストレスも最近は増えています。
このような体調変化に負けない強い身体作りは、毎日の食事や習慣によって強化することができます。
まずは、コンディションチェックをしてみてください。
□ よく眠れない、睡眠時間が不十分
□ ときどき欠食をする、好き嫌いが多い
□ 間食が多い
□ だるい、疲れやすい
□ 風邪をひきやすい
□ 体温が低い
□ 集中力が持続しない
□ 便通が不規則
□ 体重や体脂肪が増加している
□ 月経不順(女子)
いくつチェックがつきましたか?
一つでも、思い当たるものがあれば今からでも改善していきましょう!!
この中でも、食事によって改善できるものがいくつかありますので代表的な物をご紹介します。
◎集中力が持続しない → 糖質の質と量と取り方
脳の唯一のエネルギー源は糖質に含まれる「ブドウ糖」です。このブドウ糖が不足すると、集中力が落ちてきます。
糖質といっても、お菓子や果物などの甘いものでなく、白米やパン、麺類といった炭水化物で摂取する方が、消化・吸収に時間がかかりゆっくりと血糖値が上がるため、ブドウ糖を長時間体内に維持することができます。
「腹持ちがいい」といわれる料理がおすすめです。また、このブドウ糖を体内で代謝して脳のエネルギーとする際にはビタミンB1 が必要になってくるので、ビタミンB1を多く含む豚肉や大豆製品(納豆など)、牛乳、ごまなども合わせて摂りましょう。
◎風邪をひきやすい、疲れやすい → タンパク質・ビタミン不足
ウィルスなどの外敵に負けない抵抗力を高めるためには、毎日の整った食事に加え、タンパク質と抗酸化作用を持つビタミン類が重要です。
タンパク質に含まれるアミノ酸は身体の材料となる栄養素であり、免疫力の強化に繋がるとともに、喉や鼻の粘膜をつくるもとになります。
また、同時に粘膜を保護するビタミンAや、免疫力を高めるビタミンCも合わせて積極的に摂りましょう!
ビタミンA……脂溶性ビタミンの為、油と一緒に調理すると吸収力がグッと高まります。
食品:レバー、ウナギ、人参、卵黄、モロヘイヤ―、温州みかん など
ビタミンC……水溶性ビタミンの為、生で食べられる果物や野菜、また汁ごと飲める料理がおすすめです。
食品:キウイ、いちご、ブロッコリー、さつまいも、パプリカ など
<レシピ>
~栄養ギュッと!ビタミン丸ごと!食べるスープ~
フレッシュトマトのミネストローネ
【材料】(3~4 人分)
・トマト……大3 個
・人参……1/3 本
・玉ねぎ……1/2 個
・セロリ(茎)……20cm
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基本野菜以外の野菜やキノコ、豆の種類や量は、ご家庭にあるものに合わせて変更してもOK!
・パプリカ(赤・黄)……各1/2 個
・大根……3cm
・白菜……2 枚
・きのこ……適量
・ミックスビーンズ……1 缶(1 パック)
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・ベーコン(ブロック)……150g
・にんにく……1片
・水……100ml
・チキンコンソメ……1 個
・塩……小さじ1/2
・オリーブオイル……適量
【作り方】
① トマトは湯むきして、ヘタを取りざく切りにする。
(トマトの酸味が苦手や気になる方は、種をくり抜いて調理して下さい!)
野菜ときのこ、ベーコンは1cm角に切り、にんにくはみじん切りにする。
② ふた付きの鍋にオリーブオイルをひき、にんにくを入れ熱し香りが出てきたら、ベーコンとトマトを入れ中火で炒める。
③ トマトから水分が出てきたら、野菜ときのこ、ミックスビーンズを入れ焦げないようにかき混ぜながら弱~中火で約10分炒める。
その後、水を加えてふたをして約10分(野菜が柔らかくなるまで)煮込む。
④ いったん火を止めて、チキンコンソメと塩を加えよくかき混ぜる。
⑤ 再びふたをして、弱火で5 分程煮込んだら完成。
(お好みで、粉チーズやパセリ、ブラックペッパーをかけて!)
*時間がある場合は、半日~1 日程おくと味が落ち着いてきてより美味しくなる。
トマトに含まれるリコピンは加熱することで、吸収力が2~3倍になるともいわれており、また、トマトに含まれているビタミンCは水溶性で水に溶けだしてしまう性質があるため、その汁ごと飲めるスープなどがおすすめです!
(簡単アレンジレシピ)
リゾット風!トマトカレー
【材料】(2 人分)
・ミネストローネ……2 人分
・ご飯……1 杯
・カレールウ……1 個
・とろけるチーズ……50g
・水……100ml
【作り方】
① ミネストローネを鍋に入れ、そこに水を加えてひと煮立ちさせる。
② 火を止めカレールウを入れ混ぜながら溶かし、再び火をつけご飯とチーズをいれ混ぜ溶かしたら、できあがり。
管理栄養士 浅田ゆうき先生