受験生は何を食べたらいいの? 〜⾝体は食べたものでできている=食事の結果は必ず⾝体に現れる〜

  • 2019.01.07
  • 受験レシピ

様々な食べ物に溢れた飽食の時代において、私たちは「何を」食べるのかという取捨選択を日々繰り返しています。
 

これは、自分の食べたい物や食欲を満たし、目的に合った食事をすることが容易になった反面、多くの食物やその情報の中から自分で考え選択をしていく力が必要となってきています。

⾝体は食べたものでできています。
言い換えると、自分が食べたものでしか⾝体は作られず、良くも、悪くもその結果が必ず自分の⾝体に現れます。

例えば、体を鍛えて筋肉をつけて大きくなりたい人は、糖質の摂り方を工夫し、タンパク質やビタミンなどを意識して摂取した結果、自分の理想とする体に近づきます。



では、受験生においてはどのような食事が望ましいのでしょうか?

これは、各個人によって抱える悩みも様々かと思われますが、以前ブログにも記述したように、「ベストコンディションを維持する」、「集中力を高める」と言った目的の食事は多くの方に当てはまると思います。

そのような中で今回は、「勉強をする上で有利に働く」と期待される栄養素や食材などについてご紹介したいと思います。



○n-3 系脂肪酸(DHA・EPA・αリノレン酸)

n-3 系脂肪酸には、DHA(ドコサヘキサエン酸)・EPA(エイコサペンタエン酸)・αリノレン酸があり、αリノレン酸は体内でDHA やEPA になります。
αリノレン酸は、くるみえごま油に多く含まれ、DHA やEPA は、サンマや、サバなどの脂の乗った⻘⿂に豊富に含まれています。

いずれも、人の体内ではほとんど作ることのできない必須脂肪酸の一種の為、食事で摂る事が大切です。

DHA は脳や網膜などの組織を構成する成分でもあることから、脳や神経組織の発育や機能維持に効果が期待されています。
DHA は酸化しやすい性質もある為、特に鮮度のいいものを脂ごと食べられるお刺⾝などは効率よく摂取する事ができる他、スープなど煮汁ごと食べられるものもおすすめです。



○レシチン

レシチンは、知能や記憶力、気力に関わる伝達物質「アセチルコリン」の原料です。
脳が活発に活動するほど、脳内のアセチルコリンは消費される為、脳を使った後などにレシチンが含まれる食材を補給すると良いです。
レシチンを多く含む食べ物には、卵の⻩⾝ピーナッツ大豆玄米牛レバーなどがあります。



○善玉菌(乳酸菌など)

私たちの腸には神経伝達細胞が張り巡らされており、第二の脳とも言われています。
その腸内には多種多様な細菌が生息しており、それらは大きく分けて⾝体に良い働きをする善玉菌」、悪い働きをする悪玉菌」、優勢な方に同調する日和見菌」に分けられます。

腸内の理想的な状態とされるのが、善玉菌2割:悪玉菌1割:日和見菌7割とも言われています。

善玉菌には有害物質を体外に排出するのを助ける作用もあり、健康な人の腸内では、善玉菌が悪玉菌の定着・増殖を抑えています。

このような腸内環境を良好に保つ事で、「体のトラブルが改善される」「免疫力が上がる」、「精神安定が増す」などの様々な結果が期待できます。

心⾝ともにベストコンデションが求められる受験生にとっても、腸内環境を整える事は非常に重要です。
発酵食品や腸内細菌のエサとなる食物繊維を摂ることで、善玉菌が定着しやすい腸内環境を整えましょう!





今回、食材や栄養素にスポットを当てご紹介しましたが、良いものだからと偏った食事や、過剰な食べ方は禁物です。
食物が持つ栄養素は様々であり、人が生きていく上で必要な物を単体で完全にまかなえる食材は存在しません。

そのため、毎日の食事で様々な食材を組み合わせ、足りない栄養素を互いに補い合い完全な形となっている事を、ぜひ覚えておいてください。




<レシピ>

〜栄養丸ごと逃さずに!!〜手軽に美味しく!鯖のトマトソースパスタ



【材料】(2人分)

・鯖の水煮缶……1缶(総量190g)
・トマト(中)……1〜2個(200g)
・玉ねぎ……1/4 個
・パスタ……180g
・ニンニク……3片
・唐辛子(輪切り)……適量(無くても可)
・バジル……6〜8枚
・オリーブオイル……大さじ3
・塩……適量
(・粉チーズ……適量)


【作り方】

① トマトは湯むきしてざく切りにし、玉ねぎはスライスし、ニンニクはみじん切りにする。鯖の水煮缶は、⾝と汁を分けておく。

② 大きな鍋にお湯を沸かし塩を入れ(お湯1ℓに対して塩小さじ1程度)、パスタを茹でる。(茹で時間は、袋の記載時間より30 秒ほど短く)

③ その間に、フライパンにオリーブオイルを敷き、ニンニクと唐辛子を入れ中火で熱し香りがしてきたら、トマト、玉ねぎを入れる。トマトを軽く潰すように木べらでまぜる。

④ 玉ねぎに火が通ったら、鯖の⾝を入れ木べらで⾝をほぐすように混ぜながら炒める。(ここで、様子を見ながら水煮の汁を加えあまり煮詰まらないように調整する。)

⑤ パスタが茹で上がったら、フライパンの中に入れよく混ぜ合わせ、塩で味を整える。

⑥ お皿に盛ったら、バジルをちぎって散らし、お好みでチーズをかけて出来上がり!


*鯖の水煮缶は、鯖を生のまま缶に詰め大型の圧力釜で熱処理されている為、水溶性の栄養分や、脂に含まれるDHA、EPA といったものも流れ出ずに閉じ込められています。また、トマトに含まれるリコピンには強い抗酸化作用がある為、酸化しやすい⿂の脂とも相性がとても良いです。




(簡単アレンジ!ピザ風ブルスケッタ)



【材料】

・鯖のトマトソース……適量
(上記レシピでパスタを混ぜ合わせる前の④までの工程の物)
・フランスパン……適量
・マヨネーズ……適量
・溶けるチーズ……適量
(・お好みでバジルなどのハーブ……適量)


【作り方】

① フランスパンを好みの暑さに切り、マヨネーズを薄く塗る。

② その上に、少し水分を飛ばした鯖のトマトソースを盛り、上に溶けるチーズをのせてトースターで焼いたら出来上がり。
(お好みで、チーズの上にバジルなどのせても爽やかで美味しいです!!)



 

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管理栄養士
浅田ゆうき先生

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