受験⽣の⾷事 季節⾷のススメ 〜夏編〜

  • 2020.07.08
  • 受験レシピ

7 ⽉に⼊り、本格的な暑さを感じる⽇が増えてきました。
年々、夏の暑さは厳しくなりそれに伴い私たちの⽣活スタイルや、習慣も変わりつつあります。


夏と⾔えば、まずは熱中症熱射病などに気をつけて⽣活しなくてはなりませんが、これは屋内で勉強をする受験⽣にとっても同じで、部屋の湿度と気温が上がり過ぎると知らず知らずのうちに脱⽔症状や、めまい吐き気などをもよおす場合があります。

こまめな⽔分補給と、部屋の温度管理⾷事・睡眠などの体調管理が重要です。

また、これら以外にも気温の⾼い夏に引き起こされやすい様々な不調があります。


そこで、今回は夏に起こりやすい症状や⾷事のポイントをご紹介します。
受験⽣にとって夏はまとまった勉強時間を確保し、⼒をつける⼤切な時期でもありますので、夏の始まりであるこの時期から是⾮季節に合った⾷事を意識してみて下さい。







夏は、地域差はありますが⽇本ではジメジメとした梅⾬から始まります。
この時期は、体内に⽔分が溜め込まれやすいため、体がだるい、重い、浮腫みやすい、⾷欲不振、下痢、不眠、頭痛などの症状が起こりやすくなります。
この中のいくつかの症状には、次のようなポイントで対策してみてください。

 

◉⾷欲不振

湿度が⾼いと発汗機能がうまく働かず、体内に⽔分や⽼廃物をため込みやすくなります。
その結果、消化吸収や⽔分代謝がうまく⾏えず、消化不良を起こしやすくなります。

蒸し暑い⽇でも、冷たい⾷べ物や飲み物はさらに胃腸の働きを弱めてしまうので、できるだけ温かく消化に良いスープなどがおすすめです。
また、⾷欲増進効果のある⾹⾟料などを使ってみるのも良いです。

初夏に旬を迎えるしそには、消化酵素の分泌を促して⾷欲を増進させる効果があるため⾷欲の落ちやすい夏にはぴったりです。
細かく刻むほど、⾹りが⽴ち、これらの効能もより引き出されます。
ただし、切って時間がたつと⾹りは弱まるので、⾷べる直前に切るのがオススメです。


◉むくみ

むくみとは、体内の細胞と細胞の間の⽔分が異常に増加した状態を⾔い、体内に⽔分を溜め込みやすい時期には特に起こりやすくなります。
むくみ解消のためには、体内の余分なナトリウムと⽔分を排泄してくれるカリウムを摂りましょう。

カリウムは野菜や果物に多く含まれており、とくに夏に旬を迎えるキュウリやズッキーニ、ナス、スイカといった夏野菜に多く含まれています。

しかし、カリウムを含むからといって果物や野菜(⽣の状態)を⼤量に⾷べると、かえって胃腸が冷えて消化不良になることもあるため、摂りすぎには注意してください。


◉寝つきが悪い

⼀⾒すると、夏に眠りづらいのは暑さのせいだと思うかもしれません。
もちろん、暑くて寝苦しいこともあるかと思いますがそれだけではなく、夏場に⾷欲不振から冷たく⾷べやすい⾷事や、簡単な⼀品料理ばかりを⾷べ続けることで、眠りに必要な栄養素も不⾜してくるのです。

その⼀つが、アミノ酸の⼀種であるトリプトファンです。
トリプトファンは、気持ちを落ち着かせリラックスさせるセロトニンという神経伝達物質の原料となります。

セロトニンは、様々な刺激やストレスにより興奮した神経を沈めて寝つきやすい精神状態になる⼿助けをしてくれます。

また、トリプトファンは睡眠ホルモンとも呼ばれるメラトニンの原料にもなります。
メラトニンはトリプトファンからできたセロトニンの⼀部から作られ夜間に分泌されて体内の⽣体リズムを整えます。
トリプトファン→セロトニン→メラトニンと作られるまでには時間がかかります。

そこで、夜間にメラトニンを⼗分分泌させるためには、朝⾷にトリプトファンを摂取すると良いです。

トリプトファンを多く含む⾷材
鶏胸⾁、チーズ、⽜⾁、⼤⾖製品、卵、ナッツ類、バナナ etc


 

<レシピ>
 

〜⽜⾁と夏野菜の揚げ浸し〜



【材料】(2〜3⼈分)
・⽜⾁薄切り(肩ロースやバラ)……150〜200g
・なす……1~2 本
・ズッキーニ……1/2 本
・ししとう……6〜8 本
  (*その他にも、お好みの夏野菜を使⽤して下さい)
⬇️⬇️⬇️ A ⬇️⬇️⬇️
・ニンニク……1⽚(10g)
・醤油……⼤さじ1
・みりん……⼤さじ2
・顆粒だし……⼩さじ1
・⽩だし……⼩さじ1
  (→または、めんつゆ(2倍濃縮)……⼤さじ1)
・⽔……200ml
⬆️⬆️⬆️ A ⬆️⬆️⬆️
・ごま油……適量
  (・⼤葉……適量)
  (・⼤根おろし……適量)

【作り⽅】
① なすはヘタを切り落とし縦半分に切り、⽪に2〜3mm 間隔で斜めに浅く切り込みを⼊れ、さらに縦半分に切る。
  ズッキーニは0.5~1cm 程度の輪切りにし、ししとうは⽖楊枝などで数カ所⽳を開けておく。
② フライパンに多めのごま油をひき(5mm~1cm 程度)、野菜を揚げ焼きにする。
  *ししとうは油がはねやすいので⼗分注意してさっとあげて下さい。
③ 油を軽く拭き取ったフライパンで⽜⾁を焼く。
④ ニンニクをスライスし、A の調味料と⼀緒に鍋に⼊れ⼀煮⽴ちさせて⽕を⽌める。
  *⽩だしがない場合は、めんつゆ(2倍濃縮)を⼤さじ1で代⽤して下さい。
⑤ バットや浅めのタッパーに⽜⾁と、夏野菜を並べ、④のダシをかけて⼗分に具材が浸かるようにして、味が染み込むまで1時間以上置いておく。
⑥ 粗熱がとれて味がしみたものを、器に盛りつけお好みで⼤根おろしや千切りにした⼤葉を添えて出来上がり。


トリプトファンや鉄分が豊富な⽜⾁と、ビタミンとカリウムに富んだ夏野菜を、⾷欲増進効果のあるニンニクが効いただし汁に浸し、夏場でも⾷べやすい⼀品にしました。
冷蔵庫で冷やすのも良いですが、⾷べる前には常温に戻して⽜⾁が柔らかい状態で⾷べると美味しく、消化の⾯でも内臓に負担がかかりにくいです。


 

<簡単アレンジ!>
 

〜⾖乳スタミナうどん〜



【材料】(2⼈分)
・上記の揚げ浸し……2⼈分
・うどん……2 ⽟
・調整⾖乳……200ml
・めんつゆ(2倍濃縮)……⼤さじ2
・しょうゆ……⼩さじ1
(・かつお節……適量)
(・⼤葉……適量)
(・みょうが……適量)

【作り⽅】
① 揚げ浸しを作り、味が染み込むまでおいておく。
② うどんを茹でて、ざるにあげ冷⽔で冷やし、⽔気をきる。
③ 器にうどんを盛り、その上に揚げ浸しの野菜と⽜⾁を盛り付ける。
④ 残った揚げ浸しのだし汁に、⾖乳とめんつゆ、しょうゆを加えてよくかき混ぜる。
⑤ うどんと具材を盛り付けた器に、④の⾖乳だしをかける。
⑥ お好みで、かつお節や千切りの⼤葉を添えたら出来上がり。


揚げ浸しで作ったお出汁を⾖乳で割ることでまろやかになり、うどんとの相性もぴったりです。
また、⾖乳にはトリプトファンの他に、糖質を代謝し脳の機能を維持するために⽋かせないビタミンB 群や、脳細胞の活性化を促すレシチン、腸内環境を整えるオリゴ糖なども含まれており、受験⽣にとっても頼もしい⾷材です。

糖質であるうどんを加えることで栄養バランスの整った⼀品になりますし、⾷欲や体⼒が落ちやすい夏場こそこのように糖質、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルといった栄養バランスが整った⾷事が必要です。

是⾮揚げ浸しを多めに作り置きし、翌⽇にでもこのようにアレンジして楽しんでみて下さい!

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管理栄養士
浅田ゆうき先生

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