受験⽣の⾷事 夏に負けない体づくり〜夏バテ〜

  • 2020.07.28
  • 受験レシピ

7 ⽉に⼊り梅⾬が明けると本格的な夏の季節になってきます。
真夏に近づくにつれ、夏バテや熱中症のリスクが⼀気に⾼まってきます。


とくに近年では、記録的な猛暑が続き屋外、屋内にかかわらず熱中症の危険性は深刻なものになってきています。
熱中症は、暑さにより熱が体内にこもったり、脱⽔症状が進んだ結果引き起こされることが多いです。

その⼀⽅で、夏バテとは気温の⾼い屋外と、冷房の効いた室内の寒暖差を繰り返すことにより、体温を⼀定に保とうとする⾃律神経が乱れることが⼤きな原因となり、普通の⽣活を送っている⼈でも知らないうちに夏バテに陥いってしまうことがあります。


そんな誰でもかかるリスクがある夏バテについて、今回はどのように予防や対処をするのが良いのかをご紹介します。






◎夏バテとは

夏バテとは、⽇本特有の⾼温多湿の環境に⾝体が対応できずに引き起こされる体調不良の総称です。
主な⾃覚症状には、「だるい」「疲れが取れない」「⾷欲がない」「眠れない」などがあります。

夏バテになると、免疫⼒が低下するため夏⾵邪にかかりやすくなったり、もともとあった体調不良が悪化したりすることもあるので注意が必要です。

また、受験⽣においては夏バテの体調不良から、勉強がはかどらないばかりか、模試などでは100%の⼒を出せず、⼒を試したり伸ばすチャンスを逃す結果にもなりかねません。




◎夏バテの原因

◇ 室内外の温度差による⾃律神経の乱れ
◇ 熱帯夜からくる睡眠不⾜
etc…




◎夏バテの予防法

◇ ビタミンB1とたんぱく質など疲労回復に効果的な⾷材を意識する
 

ビタミンB1
ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える過程で必要なビタミンであるため、ビタミンB1が不⾜してくるとエネルギーを作り出すことができずに疲労が溜まってきます。
とくに、炭⽔化物に偏りがちな夏場の⾷事では多く消耗されて不⾜しやすいビタミンです。

また、受験勉強において脳のエネルギー源として糖質が使われる際にも必要なビタミンなので、普段から不⾜しないように意識しましょう。
ビタミンB1が多く含まれる⾷品……豚⾁、うなぎ、⼤⾖製品、⽞⽶、ごま など

 

たんぱく質
炭⽔化物に偏りがちな夏場はとくに、脳の活動に必要な神経伝達物質の材料となるたんぱく質が不⾜しないように意識的に取って欲しいです。
たんぱく質不⾜は、集中⼒ややる気の低下といった脳内疲労などにも繋がってきます。

また、たんぱく質は運動などで筋⾁が疲労した場合の疲労回復に役⽴つイメージがあると思いますが、それだけではなく精神的にストレスがかかった時にもたんぱく質の消費量は
増えるため、⽇々の勉強や試験でストレス下(不安、緊張、焦燥 など)に置かれている受験⽣にとっても必要量が多い栄養素です。

 

ビタミンC
ビタミンC もストレスによって消費される栄養素です。ここでのストレスとは、暑さ、寒さ、疲労、苦痛、⼼痛、睡眠不⾜などの精神的、物理的ストレスの両⽅が含まれるため、室内・外の温度差が⼤きくなる夏場においても積極的にとっておきたい栄養素です。



◇ ⽔分補給を⼯夫する

⽔分は喉が渇いたからと⾔って、⼀度に沢⼭飲んでも吸収される量は決まっているので、余った分は排泄されます。

それでも、排泄しきれないものはお腹にたまり胃液などを薄め結果的に⾷欲不振などの症状に繋がります。そこで夏場の⽔分補給は特にこまめに給⽔する⽅が効率がよく、喉の渇きを感じる前に、⽬安としては30分〜1時間毎にちびちび飲むことをおすすめします。
また、⽔分の温度も体内で吸収されやすい5〜15 度で飲むのが良いと思います。


◇ 良質な睡眠を⼼がける

夏場は暑くてなかなか寝付けない、暑さで夜中に⽬がさめる、朝起きると体がだるいなど様々な睡眠トラブルが起きやすいです。
寝る前には、テレビやパソコン、スマホは使⽤せず、リラックスできる環境(ストレッチ、⾳楽、ハーブティー など)を作ることから試してみてはどうでしょうか。

また、エアコンを上⼿に使いながら、室内温度を朝まで快適な温度に保ち続けることも必要です。
その際、直接エアコンの⾵が体に当たらないように、⾵向きに気をつけ、吸湿性・吸⽔性に優れた素材のパジャマ、夏布団などを⽤いて対策をしましょう。


◇ 温度調整に気を配る

体にとっては、暑すぎることも、寒すぎることも⼤変なストレスになるため、できるだけ体温が維持されやすい環境(温度、湿度 など)作りをしましょう。
公共の場所でエアコンの⾵が強いところでは、上着を⽻織るなどの⼯夫をしたり、部屋が冷えてきたらエアコンの温度を上げるなども必要です。




◎夏バテの対処法

◇ 疲労回復効果、⾷欲増進効果の⾼い⾷品

夏バテになり⾷欲がわかないからと⾔って、冷たく⾷べやすいものばかりを⾷べていたのでは症状は良くなりません。
そこで、栄養バランス(糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル)のとれた⾷事を⾷べるために、⾷欲増進効果のある⾷材を使ってみるのもよいと思います。

<⾷欲増進効果のある⾷材>
⾹⾟料……唐⾟⼦、カレー粉、コショウ、からし
ハーブ……ローリエ、レモングラス、イタリアンパセリ
⾹味野菜……ニンニク、しょうが、ネギ、⼤葉
果物……柑橘類(みかん、オレンジ)
酸……梅⼲し、お酢


◇ ⼊浴

夏場はシャワーだけですましてしまいがちですが、湯ぶねにつかることで⾎⾏が促進され、疲労回復や⾃律神経を整えることにも繋がるため、夏バテには浴槽⼊浴が有効となってきます。
38〜40℃のお湯に5〜15 分ほど浸かるのがオススメです。



<レシピ>
 

〜夏に負けない!冷やしあんかけひつまぶし〜



【材料】(2⼈分)
・ご飯(あれば雑穀⽶)……2 ⼈分
・うなぎの蒲焼……1/2 尾
・きゅうり……1/2 本
・みょうが……1 個
・卵……1 個
⬇️⬇️⬇️ A ⬇️⬇️⬇️
・塩……1つまみ
・砂糖……⼩さじ1/4
⬆️⬆️⬆️ A ⬆️⬆️⬆️
・すりごま……⼤さじ1/2
・しょうが……少々
・うなぎのタレ……適量
⬇️⬇️⬇️ B ⬇️⬇️⬇️
・⽔……100ml
・顆粒だし……⼩さじ1/2
・しょうゆ……⼩さじ1
・みりん……⼩さじ1
⬆️⬆️⬆️ B ⬆️⬆️⬆️
・⽚栗粉……⼤さじ1/2

【作り⽅】
① きゅうりは薄くスライスし、塩を1つまみまぶして3分ほどおいたら、⼿でよく絞ってきゅうりの⽔分をしっかりきっておく。
② みょうがはみじん切り、しょうがは千切りにする。うなぎは1cm 幅に切っておく。
③ ボウルに卵を割り⼊れ A を加えよく混ぜ合わせ、卵焼き器でうす焼き卵を1~2枚ほど焼いて冷めたら千切りにする。
④ 鍋に B を⼊れ⼀煮⽴ちさせたら、⽕を⽌めて⽔溶き⽚栗粉(⽚栗粉:⽔=1:1)を加えてとろみがついたら、冷蔵庫で冷やしておく。
⑤ ⾷べる直前に、うなぎを電⼦レンジ600w で20 秒ほど加熱しボウルに⼊れそこに、きゅうり、みょうが、しょうが、すりごま、うす焼き卵を加えてよく和える。
⑥ ご飯を器に盛り、⑤の具材をのせ、うなぎのタレをかけて出来上がり。
⑦ 半分ほど⾷べたら、冷やしておいた④の餡をかけ、お好みでのりやわさびを加えて、あんかけひつまぶしとして楽しんでください。

 

うなぎは、ビタミンB 群やたんぱく質のほかビタミンA やビタミンD などの栄養素も豊富なことから、疲労回復効果が⾼く昔から夏痩せや夏バテを予防する⾷物として重宝されてきました。

うな重やうな丼で⾷べることが多いかと思いますが、薬味やきゅうりと共に冷やしあんかけにすることで、⾷欲のないときでも⾮常に⾷べやすくなります。
また、ビタミンB 群やミネラルが豊富な雑穀⽶を使⽤すると更に栄養価が⾼まりおすすめです。

 

 

〜⾷欲そそる!梅⾁のトンテキ〜



【材料】(4⼈分)
・豚⾁(肩ロース)……4枚(約100g/枚)
⬇️⬇️⬇️ A ⬇️⬇️⬇️
・梅⼲し(はちみつ梅)……2 個
・しょうゆ……⼤さじ1
・みりん……⼤さじ1
・酒……⼤さじ1
・オイスターソース……⼤さじ1
・砂糖……⼩さじ2
・おろししょうが……⼩さじ1
・おろしにんにく……⼩さじ1
⬆️⬆️⬆️ A ⬆️⬆️⬆️
・⼤葉……適量

【作り⽅】
① 梅⼲しは種を取って、包丁でみじん切りにする。⼤葉は千切りにする。A の調味料を合わせておく。
② 豚⾁はスジのところを包丁で切って、塩(分量外)を軽くまぶしておく。*豚⾁は叩いておくと更に柔らかくなります
③ フライパンに油を熱して、豚⾁に軽く焼き⽬がつくまで両⾯を焼いたら、A を加える。A が1/2 程度まで煮詰まったら⽕を⽌める。
④ 器にトンテキをのせ、その上に千切りにした⼤葉を盛ったら出来上がり。


豚⾁は、良質なたんぱく質とともに疲労回復に⽋かせないビタミンB1が⼤変豊富な⾷材です。

また、それに合わせた梅⼲しには、疲労回復効果があるクエン酸が豊富なほか、梅の酸味が体内の消化器官を刺激して唾液などの消化酵素の分泌を促し、⾷欲増進とともに消化も助けてくれます。
豚⾁や⽢⾟い調味料との相性も⼤変良いので、ぜひ⼀度作ってみてください! 



 

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管理栄養士
浅田ゆうき先生

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