受験⽣の⾷事〜冷えから体を守る〜

  • 2020.11.20
  • 受験レシピ

冬が近づき、⽇に⽇に寒さが厳しくなる中で普段よりも⼀層冷えを感じやすくなるこの時期、勉強中に⼿⾜が冷えて集中しづらいということはありませんか?

また、⼀旦冷えると温まりにくい、冬でなくとも冷えているなど……
これらの症状は冷え症体質になっているサインかもしれません。


私たちの体は、⾎液の流れる量を変化させたり、汗をかいたり、体を震わせたりする事で、体温を⼀定に保とうとしています。

しかし冷え性になると、これらの本来働くべき体温調節機能がうまく働かない状態に陥ります。
「冷えは万病の元」と⾔われるように、冷え性になると疲れやすい、寝つきが悪い、肌が荒れる、免疫⼒の低下、ひいては貧⾎や、頭痛などにも繋がっています。


今回は、これらの冷えから⾃分⾃⾝を守るためのポイントをご紹介します。
また、それらを知ることは受験本番に向けて、⼤切な冬場をこれまで以上に万全の体調で迎えるためのヒントになると思います。






<原因>


冷え症は様々な原因が考えられ、またそれらの原因は⽣活習慣の中で複雑に絡み合っているかもしれません。
多くは次のような原因が考えられます。


・⾃⽴神経の乱れ

ストレスや激しい気温(室内外の温度差)の変化、不規則な⽣活リズムなどによって体温調整の司令塔である⾃律神経がうまく機能しなくなります。
このため、⾃律神経が乱れていると夏場でも冷え症(冷えを感じる)になります。


・⾎液循環の乱れ

貧⾎や低⾎圧などにより、⾎液やリンパの巡りが悪くなると、冷え性になりやすいばかりか、栄養素や酸素が体に⾏き渡りにくく、疲れやすい、肩こり、頭痛、免疫⼒の低下などにも繋がってきます。


・筋⾁量が少ない

筋⾁運動による発熱や⾎流量が少ない事が、冷え性の原因の⼀つになります。
そのため、筋⾁量が⽐較的少ない⼥性の⽅が男性に⽐べて、冷え性を感じる⼈が多いとも⾔われています。




<対策>


◎筋⾁量を増やす

筋⾁量が少ない⼈は、運動と⾷事を⾒直してみましょう。
運動は、歩く、⾛る、何か競技をする以外にも、ストレッチや、階段の上り下りなど普段の⽣活の中で無理なくできるものも多くあります。

特に、熱を⽣む⼤きな筋⾁は下半⾝に多くあるためスクワットやかかとの上げ下げなどのストレッチにより下半⾝を鍛えることもオススメです。

普段の⾷事では筋⾁の元となるタンパク質の摂取不⾜も考えられるため、⾁、⿂、卵、⾖類などを毎⾷できるだけ多くの種類⾷べられるようにしましょう。(タンパク質は⼀度に沢⼭摂っても貯めておけないので、毎⾷摂るようにしましょう。

また、たんぱく質と⼀緒に、ビタミンB6 やビタミンB12、糖質もしっかり摂る事で効率よく吸収され筋⾁が作られやすくなります。

<レシピ>

〜体ポカポカ!⽣姜と根菜の⽜丼〜




【材料】(4 ⼈分)

・⽜⾁(薄切り)……400g
・ごぼう……1/2 本
・⼈参……1/3 本
・⽩ねぎ……2 本
・しょうが……20g
・⽔……400ml
▼▼▼ A ▼▼▼
・しょうゆ……120ml
・酒……100ml
・みりん……100ml
・砂糖……⼤さじ4
▲▲▲ A ▲▲▲
・ご飯……適量
・⼩ねぎ……適量
・卵⻩……4 個


【作り⽅】

① ごぼうは⽪を削ぎ斜め薄切りにして⽔につけておく、⽩ねぎは斜めに切り、⼈参としょうがは千切り、⽜⾁は⾷べやすい⼤きさに切っておく。

② ⼤き⽬の鍋(フライパンも可)に、⽔、ごぼう(⽔をきったもの)、⼈参、⽩ねぎを⼊れ中⽕で5分ほどに煮る。

③ そこに、しょうがと A の調味料を⼊れて⼀煮⽴ちさせ、⽜⾁をほぐしながら⼊れる。

④ ⾁から出てきたアクをすくって、落とし蓋(⽳をあけたアルミホイルでも可)をして20分ほどコトコトと煮込む。

⑤ 器にご飯を盛り、その上に④の具材をのせお好みで⼩ねぎと卵⻩をのせたら出来上がり。




⼦どもも⼤⼈も⼤好きな⽜丼に、旬の根菜と⽣姜をたっぷり⼊れ、⾵味だけでなく、体も中から温まる⼀品にしました。
根菜やネギが苦⼿という⽅も、きっと⾷べられる味付けと組み合わせですので、ぜひ⼀度作ってみてください。



◎体を中から温める⾷事

冷え症は、⼿⾜だけでなく胃腸や⼤腸などの内臓の冷え、体全体の冷えとして感じることもあります。
そのような場合は、できるだけ体を温める⾷事を意識する事がオススメです。

⾷材によっても体を冷やすもの、温めるものがあり、代表的なものは⾎⾏促進効果のあるショウガや唐⾟⼦、シナモンなどです。
その他にも、冬場に旬を迎えるごぼうや⼈参といったものや発酵⾷品などは体を温め、反対に夏場に旬を迎えるナスやキュウリ、トマトといった⾷材は体を冷やすものが多いです。(体を冷やす⾷材は加熱したり、体を温める⾷材と⼀緒に摂るのがおすすめです。

また、⾷べる際の温度も⼤切ですので、冷たいものの取りすぎには気をつけ、温かい状態もしくは常温のものを摂るように⼼がけましょう。

ただし、温かいものでもカフェインを含むコーヒーや緑茶、紅茶などは利尿作⽤により体を冷やすのでほどほどにしましょう

<レシピ>

〜あったまる!鮭の具沢⼭ミルク味噌汁〜




【材料】(4 ⼈分)

・鮭……2切
・かぶら……1〜2個(120g)
・⼈参……1/2 本
・⽩ねぎ……1本
・⾥芋……⼩4個(130g)
・しめじ……1/2 株
・うすあげ……2枚
▼▼▼ A ▼▼▼
・⽔……600ml
・顆粒だし……⼩さじ2
・酒……⼩さじ4
▲▲▲ A ▲▲▲
・⽜乳……300ml
▼▼▼ B ▼▼▼
・味噌……⼤さじ1と1/2
・塩……⼩さじ1/3
▲▲▲ B ▲▲▲


【作り⽅】

① かぶらと⼈参は⽪をむきいちょう切りにし、ネギは斜め切り、⾥芋は⽪をむいて2~4等分にする。しめじは⽯づきを取ってほぐし、うすあげは短冊切りにする。

② 鍋に A とかぶら、⼈参、⽩ねぎ、⾥芋を⼊れ野菜が柔らかくなるまで⽕にかける。

③ 鮭の両⾯をグリルなどで焼いて⽪をはずして⼤きな⾻を除き、⾷べやすい⼤きさに切る。
  *鮭は⽪を外さなくても⽣のままでも良いですが、焼いて⽪を除くことで⽣臭みなどが抑えられより美味しく仕上がります。

④ 根菜が柔らかくなったら、しめじとうすあげ、鮭、⽜乳を加え⼀煮⽴ちさせる。

⑤ ⽕を⽌めて B を加え味噌を溶かしたら出来上がり。




かぶらは薬膳の世界では、体を温める「温」という性質に分類され、胃腸を温め、冷えからくる腹痛をやわらげてくれるとされています。
また寒い地域で摂れる鮭も同様に「温」という性質を持ち、胃腸を温め血の巡りを良くし、元気にさせる効果があるとされています。

発酵⾷品である味噌と⽜乳の相性はとてもよく、よりまろやかにコクが出て⼩さなお⼦様でも⾷べやすいです。



◎貧⾎予防の⾷事

⾎液循環の乱れの原因の⼀つに貧⾎が考えられます。
貧⾎の初期は⾃覚症状がほとんどなく、⾃覚症状が出て来る頃には重度の貧⾎であることも多いため、特に冷えやすい⼈は普段から貧⾎予防の⾷事を意識してください。

貧⾎予防には、鉄分と、ビタミンC(体内での鉄の吸収率を⾼める)、ビタミンB12、葉酸(正常な⾚⾎球を作る際に必要)などを⼗分に摂取する必要がありますが、鉄分も吸収率の⾼いヘム鉄を含む動物性⾷品(レバーや⾚⾝⾁、⿂介類)から摂るのがおすすめです。


◎⼊浴

⼊浴すると、体温が上昇し⾎管が拡張して、⾎の巡りが良くなることで⽼廃物や疲れも排出されやすくなります。

38~40 度のぬるめのお湯にゆっくりと浸かり、とくに冷えやすい下半⾝の⾎⾏を良くして⾝体を芯から温めるのがおすすめです。
冬場に限らず、ゆっくりと湯船に浸かる習慣が⾝につくとさらに良いです。

 

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管理栄養士
浅田ゆうき先生

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