受験生の食事〜ここで差がつく受験生の間食〜

  • 2023.03.27
  • 受験レシピ

学校から帰ってきて、まず何を食べますか?
何も食べない方もいるかもしれませんが、受験生においては学年が上がり学校からの帰宅時間も遅くなるにつれ、帰ってきてから小腹が空いたというお子さんも多いと思います。

ここで、もうすぐ夕食だから我慢するのが良いのか、子供が食べたいものを与えるのが良いのか、どれだけの量なら良いのかなどさまざまな疑問を持たれると思います。

間食には、不足した栄養素やエネルギーを補う役割がある一方で、美味しいものを食べてリラックスするひと時を作るといった役割もあるため、その内容にもメリハリが大切です。

間食も食事同様毎日の積み重ねですので、何を食べるかによってここでも大きな差が生まれます。
そこで今回は、忙しい受験生を支える間食のポイントについてご紹介します。



 

◎お腹いっぱいお菓子は危険?!

毎日の甘いおやつやジュース、スナック菓子などの摂取は「低血糖症」の原因にも繋がります。
低血糖症とは、単に血糖値が低いことを言うのでなく、血糖値の乱高下によって血糖を調節するためのホルモンや神経に異常が生じ、さまざまな不調に繋がることを言います。

ここでの不調には、食後の眠気や倦怠感、落ち着かないなどさまざまなものがあり、この血糖値を乱す代表的な食べ物がお菓子などの精製された糖を使用したものです。

これだけでなく、お菓子による偏った過剰なエネルギー摂取は肥満や生活習慣病の原因になるばかりか、心の病にも繋がってきます。

 

◎間食習慣のススメ

お腹いっぱいお菓子や甘いものを食べることは危険ですが、帰宅後にお腹が空く際には、我慢せずに間食を摂ることも重要です。
心身ともにまだ成長段階にある時期ですので体は多くの栄養を必要としているため、3食で補いきれない分は間食を利用して摂取することも重要だからです。
その意味で、間食=補食と捉え小さな食事を用意する日を作るのも良いです。
食事といっても何品も準備するのはたいへんですので、手軽に一つでバランスが整うものが望ましいと思います。

ここでは、甘いお菓子ではなく、タンパク質やビタミン・ミネラルが摂れる、お子さんの好きなおかずを食べやすくアレンジし、塾がある日には早めの夕食として、帰宅後に小さなお弁当を食べるのも栄養面では充実した間食(補食)になります。


 

<レシピ>

〜一口タンドリーチキンの焼き春巻き〜



【材料】(2人分)

・鶏もも肉……100g
・玉ねぎ……1/8個(15g)
▼▼▼ A ▼▼▼
・カレー粉……大さじ1/5
・プレーンヨーグルト……小さじ2
・ケチャップ……小さじ1と1/2
・オリーブオイル……小さじ1と1/2
・おろしニンニク・しょうが……各小さじ1/4
・塩……1つまみ
▲▲▲ A ▲▲▲
・春巻きの皮……2〜3枚
・オリーブオイル……適量


【作り方】

  • ① 鶏もも肉を一口大に切り、玉ねぎは粗みじん切りにする。オーブンを200度に予熱する。
  • ② 鶏もも肉と玉ねぎ、Aをよく混ぜ合わせる。(時間があれば、冷蔵庫で1時間ほど置く)
  • ③ 春巻きの皮をくるくると細く巻き、5mm幅にキッチンバサミなどで切る。
    切った春巻の皮を3~4枚並べて(端が少し重なる程度に)、手前に②の鶏もも肉を1つのせて、手前から奥に巻いていく。
  • ④ オーブンシートをしいた鉄板の上に③を並べ、たっぷりのオリーブオイルを回しかけ200度のオーブンで焼き色がつくまで15~20分焼いたら出来上がり。
 



冷えても美味しく、手軽にタンパク質が摂れるおやつにもおかずにもピッタリの一品です。
春巻きの皮で巻くことで、お肉などの具材の乾燥を防ぐことができるため、時間が経っても中身はしっとりとし、表面はパリッと美味しく食べられます。




量より質も重視

間食は重要と述べましたが、量と質にはやはり注意が必要です。勉強時間が長くなる受験生においては、1日の運動時間が減少する傾向にあるため消費されるエネルギーも少なく、食べ過ぎは肥満などに繋がりやすくなります。

また、間食の時間帯に糖質の多い甘いものを沢山摂取すると夕食が食べられないばかりか、その後急激な血糖値の乱高下が起こり、夕方以降の勉強に集中できなくなったり、眠気が強くなったりなどの支障をきたす原因になりかねません。

リラックスタイムとして好きなおやつを食べる際には、良い質のものを適量(少量)を心がけることが必要です。
例えばチョコレートの場合、ミルクチョコレートよりも、カカオ配合率が高いオーガニックのものを選んだり、甘いお菓子類は使われている原材料をよく見て砂糖よりも黒砂糖や甜菜糖などの精製されていない糖や、マーガリンではなくバターを使用しているもの、添加物が入ってないものを選んだりと、細かいですがその積み重ねが大きな差となってきます。

おやつを食べてもまだお腹が空くようでしたら、食事に切り替えて早めの夕食や軽食を摂ると良いですし、もっと良い食べ方としては甘いおやつは食後に食べる方が血糖が安定して、その後の脳の働きも良くなります。

 


<レシピ>

〜簡単!無添加手作りチョコレート〜



【材料】(作りやすい量)

・カカオパウダー……15g
・ココナッツオイル……30g
・はちみつ……20~25g
・塩……1つまみ
・お好みのナッツ……適量


【作り方】

  • ① ココナッツオイルを耐熱ボウルに入れ500Wで30秒ほど加熱する。
  • ② そこに塩、はちみつを加えてよく混ぜ合わせる。
  • ③ ココアパウダーをふるいながら加えて混ぜ合わせる。
  • ④ お好みのシリコン型や小さなバット(ラップをしいたもの)に流し入れ、ナッツをおいたら、冷蔵庫で固まるまで冷やして出来上がり。
 



できるだけ良いものを使用したお菓子をと望まれる方には、それぞれの素材選びから自分でできる手作りチョコレートなどもおすすめです。
使用する材料は原材料表記をチェックして、出来るだけシンプルな素材のみのものを選ぶと良いです。

また、ココナッツオイルには中鎖脂肪酸という成分が含まれており、脂質でありながら体内で素早くエネルギーに変わる性質があり、疲れた時の補食にも便利な食材です。

そして、甘みを出すために使用したハチミツにはビタミンやミネラルも多く含まれており、糖質でありながらその他の栄養価にも優れた食材です。

管理栄養士
浅田ゆうき先生

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