大阪医科薬科大学
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入試の傾向
大問3~5問での構成をとる出題形式は、長年続いているものです。問題の難易度は高いですが、各所、標準クラスの問題も織り混ぜて作られています。よって、制限時間内により多く解答するために、問題の難易度を瞬時に振り分ける力も求められます。まずは、問題の出題形式を把握し慣れることが、教科対策を講じるうえで基本的な戦略だといえます。
各科目の入試の傾向と対策
外国語 | |
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試験時間・点数配分 | 試験時間:80分 満点:100点 |
【傾向】 | ①和訳4問、②和訳2問と内容説明1問、③英訳3問といった問題構成が長い間続いています。例年、すべての問題が記述式です。 英文読解問題は、下線部和訳のみ出題されます。このような傾向は、英文全体の文脈を理解する力が試され、それを日本語で記述する力も同時に試されていると言えます。 英文の内容は哲学をテーマとした論説タイプのものがほとんどなので、医学的な内容が出題されることは今後も考えにくいでしょう。下線部訳はかなりの長文で出題されていますので、制限時間80分の時間配分をどうするかがカギと言えます。 |
【対策】 | すべて記述式問題なので、まず、和訳・英訳どちらも書くことに慣れることが大事です。和訳は過去問などを繰り返し解いて慣れ、先生などに添削してもらいましょう。英作文は、例文集などの典型的な表現を身に付けるようにし、演習添削をして練習問題をこなすようにしましょう。 試験時間がタイトなので、英文全てを精読する必要はありません。下線部の和訳では、その前後まで広げて読んで文脈をつかみ訳していくことが望ましく、時間の節約にもなります。 大問は各20分程度、残りの20分で全体を確認する時間配分を考えましょう。 |
数学 | |
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試験時間・点数配分 | 試験時間:100分 満点:100点 |
【傾向】 | 出題されるのは、大問5題で、すべて記述式です。出題範囲を大別すると、数列、ベクトル、微分、積分、確率、の各分野です。数Ⅲ微積分に関しては、難関国公立レベルの難易度を要するものもあります。用語の定義や証明問題など、上位校での典型的な問題が頻出されています。 確率漸化式での出題や整数の性質に関する幅広い問いや証明問題、ベクトルや三角比など、広範な分野での数学に関するスキルを問われる出題傾向が見られます。 記述式問題は、標準レベル~上級レベルの問題が主流と考えて、対策を講じるとよいでしょう。 |
【対策】 | いずれも標準レベルの問題で構成されているので、時間内にどれだけ正確に解けるかが問われています。和の計算、接する場合の判別式の考え方と回転体の体積の求め方などを正しく理解しておきましょう。また、確率に関する漸化式、連立漸化式を立ててから解くといった、問題集でよく見る問題をきちんとこなすことが重要です。 記述形式であることから、解答を導き出した途中式や考え方を書くことが求められます。つまり、答えが合っていても減点されることがあることを踏まえ、細かな点も注意して答案を作成する習慣を身につけましょう。 |
物理 | |
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試験時間・点数配分 | 2科目 試験時間:120分 満点:200点 |
【傾向】 | 出題される大問は4題です。メインの3題は力学、電磁気、原子物理が各1題で、時間を要する重い計算が要求されます。ほか1問は小問が4~5題程で、2018年度は「電力」に関する問題が出題されました。 物理の様々な分野からまんべんなく出題されていますので、物理の基本的概念や法則を正しく理解していることが要求されています。ほとんどの問題が記述式ですが、選択肢を提示する問題もあります。 文字計算式に加え、数値計算の結果を書かせる問題も多く、ディメンジョンチェックをさせる問題が出ることもあるので注意が必要です。 |
【対策】 | 記述式で出題される問題は、多くが基礎的なものですから、各単元での基本要素と公式の導出法を理解しましょう。公式の導出過程は、なぜそうなるかをしっかり理解し、その際には、ディメンジョンチェックを行うようにしましょう。 試験時間は理科2科目で120分です。全小問30問程度とすると、1問2分の時間配分となります。問題は取捨選択することを前提に、解ける問題を見極めて解き、難しい問題は後回しにすることを考えてください。過去問演習などで繰り返し練習し、素早い判断ができるようにしておくことが大切です。 |
生物 | |
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試験時間・点数配分 | 2科目 試験時間:120分 満点:200点 |
【傾向】 | 大問4題で、全分野からほぼ均一に出題されています。遺伝、動物の反応、代謝、生態系の分野からの出題は頻出です。基本的な知識問題と実験法などの論述問題、表やグラフの読み取り問題や計算問題等が出題されました。 標準的な問題が多いのですが、2018年には、問題文に与えられた情報をもとに考察する問題が出題され、試験現場での柔軟な解答が求められています。 また、植物関連は標準的でも動物関連や遺伝子関連ではやや高いレベルの問題が出されており、字数制限のない論述問題できちんと答えることが要求されます。 |
【対策】 | 基本的には、教科書の単語を徹底的に理解して、知識が定着したら、論述対策をしっかりと行いましょう。細かいタンパク質名や人名も聞かれるので、用語や定義といった基本的な知識を隅々まで網羅する学習法をおすすめします。 また、図やグラフの読み取り問題が例年出題されていますから、重要な実験やグラフの確認は繰り返ししておいてください。 考察問題に関しては、標準的な問題を数多く解いて知識を整理することが重要です。実験概要と結果について記憶を定着させるためにも、きちんと記述しておくことも必要でしょう。 |
化学 | |
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試験時間・点数配分 | 2科目 試験時間:120分 満点:200点 |
【傾向】 | 出題数は大問4題で、全問記述形式の問題ですが、2018年度は計算問題が8問出題されました。大問1問につき小問2~6問の構成で、難易度は、標準クラスの問題が中心です。理論・無機分野から3問、有機分野から1問ですが、分野融合的な問題が多いので、暗記中心では対応しきれないでしょう。 理論分野と無機分野がセットとなった問題は、多少難易度が高くなる傾向にあります。有機分野については、構造決定問題や有機化合物の性質など、広範囲から出題されます。また、化学現象や実験の手順など、説明文での記述問題も頻出しています。 |
【対策】 | 有機分野からは、脂肪族、芳香族の反応に加え、糖やアミノ酸、タンパク質などの分野からも出題され、毎年いずれかの分野から必ず出題されています。無機分野も出題されれば、理論分野に絡めて反応式などの知識問題が出題されます。 それ以外でも理論分野からは、化学結合、中和滴定や酸化還元滴定、電池・電気分解などへの理解が求められますから、公式の導出、化学現象ごとの説明が文章できちんとできるように理解しておきましょう。 論述問題も多いので、短文で回答できるように繰り返し練習して時間のロスを防いでください。 |