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入試の傾向
全体の傾向として問題数が多いが標準レベルの問題がほとんどで、時間配分としてはそれほど厳しいものではないでしょう。英語と数学をあわせて140分という時間配分が特徴的。
問題構成は年ごとに変更されており、深い知識を問う問題も散見されます。幅広く知識を備えるうえでも、根拠となる背景を理解する学習が必要不可欠と言えるでしょう。
各科目の入試の傾向と対策
英語 | |
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試験時間・点数配分 | 試験時間:(数学ともで)140分 満点:100点 |
【傾向】 | 例年5題前後の大問で構成されますが、毎年出題形式は異なっています。500~600語程度の長文問題が1題必ず出題されます。ほか、選択式または記述式の短文空所補充や対話文の完成、語句整序、誤文訂正、発音・アクセントなどです。 文法語法の出題比率が高く、熟語やイディオムを問われます。 長文読解問題は難度が毎年変化するため、ハイレベルの英文にも対応できるようにしておきましょう。長文の内容は医学・医療分野関連が続いていますが、過去には自然科学系、人文学系からも出題されており、分野を限定せずに準備しておくことが大切です。 英文和訳問題、会話文問題が出されることも多いため、対策は必須です。単語や説明文の記述問題も散見されますので、記述に慣れることやスペルの正確さなどが得点に大きく影響すると考えられます。思わぬ落とし穴もあるので、注意深くミスを防ぐことです。 |
【対策】 | 数学と合わせて140分の試験時間ですので、配分を事前に決めておくとよいでしょう。 新しい出題形式の問題に戸惑うことがないように、冷静に設問の意図を読み取るようにしてください。試験形式に既成概念を持たないほうがリラックスできるはずです。 配点割合が大きく解答に時間を要する長文読解問題は、過去問などを中心に時間をかけて取り組んでください。長文は前から読み下し、句や節ごとにスラッシュを入れるスラッシュリーディングや音読、リスニングなどを用いて、まとまりごとの意味を把握できるようにしましょう。 長文読解力を上げるには、単語力も重要です。標準レベル以上の単語・イディオムはマスターしてください。 文法・語句整序・誤文訂正に関しては、スピードを上げて解くことが一番のポイントです。 発音アクセントと会話文は、解説付き参考書や問題集で学習を深めましょう。 |
数学 | |
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試験時間・点数配分 | 試験時間:(英語ともで)140分 満点:100点 |
【傾向】 | 大問4題で出題されますが、大問ごとのテーマはなく、複数の分野で1題を成しています。最終結果のみを記入していく解答形式で計算過程等はほとんど求められません。本番で時間切れにならないように、解けるものをどんどん解き進めていきましょう。 内容の傾向としては数学ABⅡⅢから満遍なく出題され、基本から標準レベルの問題を中心に構成されています。 微分積分、ベクトル、確率が頻出分野です。特徴は計算量の多さでしょう。難易度は標準レベルでも出題される分野が幅広いため、基本的レベルでの万全の学習と試験準備が求められます。 全体的に問題量が多めですから、時間内にどれだけ冷静に日頃の成果を出せるかが問われています。英語との時間配分をよく考え、少なくとも解法がすぐに出て容易に解けるような問題をとりこぼさない注意が求められるでしょう。 |
【対策】 | すべての分野で定型問題を中心に、解法がすぐに抽出できるようになるまで、演習を繰り返すことが、対策のポイントです。解きやすい問題や見たことのあるような問題が多いので、正確に解いて得点につなげることが勝敗を分けます。そして、演習の数をこなすことで、時間をかけずに解答にたどり着くことです。 計算力と処理能力については、問題演習をこなして計算に慣れ典型問題で何度も練習するようにしてください。 微分積分は頻出分野ですし、極限も含め解答するまでの処理に時間がかかります。解答を導き出すまでのスピードを上げるためには、途中式や経過について十分に理解していることが前提となります。理解が深まれば自然に解き明かすまでの時間短縮につながるでしょう。 確率の問題もよく出題されていますから、基礎的な原理原則をきちんと理解して演習問題に取り組んでください。 |
物理 | |
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試験時間・点数配分 | 2科目 試験時間:140分 満点:200点 |
【傾向】 | 大問4題での出題パターンが続いています。数式での解答や数値計算、定性的な分析の記述など、出題形式はさまざまです。難易度の幅が広く、基本レベルの問題から次元解析や誘導付きの応用問題までバリエーション豊かなのが特徴です。 記述式での解答が求められますので、根拠を示したり、計算過程を説明するなど、読み手に理解される記述をすることが前提となります。 また、グラフなどの作図の際には正確さが求められます。解答を要領よく簡潔にまとめるといった準備は必須でしょう。 内容は力学と電磁気を中心に、熱力学や波動、原子なども含め広い範囲から出題されます。 典型標準問題が中心ですが、考察・分析力を問う見慣れない問題も出題されていますので、上手く誘導に乗って丁寧な考察を心がけることで対応するようにしてください。 |
【対策】 | 基本問題から典型問題まで、多くの問題パターンに触れて、公式を十分活用できるレベルまで力をつけることが重要です。解説が丁寧な参考書を用意して、物理的な思考方法をマスターしましょう。 問題の意図を理解したら解法がすぐに思い浮かぶように、公式は成り立ちや意味をきちんと把握したうえで導出がスムーズにできるようになるまで学習してください。 問題集での演習は入試標準レベルを中心に進め、分からないところ、間違えたところの理解できていない点をメインに、復習を怠らないようにします。 読解考察問題への対策としては、公式の導出への理解が深まるように、問題形式で公式が学べる問題集を選ぶようにしてください。 単元に抜けがないような準備が必要ですが、総合的な演習問題で確認するとよいでしょう。もちろん、根拠を説明することや計算の過程を見やすく記述することなど、本番の入試に備えることも視野に入れた学習が大切です。 |
生物 | |
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試験時間・点数配分 | 2科目 試験時間:140分 満点:200点 |
【傾向】 | 例年、大問4問による出題で、理科1科目換算にして70分で解ききるには、難解な問題も混じっていますが、近年は軟化傾向にあると言えます。 解答形式は適語補充、計算問題、図描画、論述問題など、すべて記述での解答が求められますから、備えた知識を正しく書くという基本的な力が試されます。 さらに、論述問題は求められる字数に長短があり、10~20字程度で簡潔にまとめるものがメインではあるものの、丁寧に説明しなければならない問いも混在しています。いずれの問題においても十分な知識と深い理解が必要となることは言うまでもありません。 植物分野からは毎年1題出題されており、ほか、遺伝子、体内環境、タンパク質と生物体、動物の反応などが頻出分野です。 ボリュームとしては少なめですが計算問題も記述解答ですので、計算式が書けることは必須です。 |
【対策】 | 膨大な知識を積み上げるには、基本的な用語や生物現象、定義を正確に覚え、標準的な考察問題を繰り返し解くことが必要です。基礎問題を反復練習し、基本的知識が難なくアウトプットできるところまで学習を深めましょう。 実験考察問題は、標準的な問題を数多くこなすことで実験概要や結果をしっかり記憶しておくようにしてください。設問を読んだら実験の一連の流れが予測できるようになることが大切です。本番の試験でもそれが時短につながり、自信を持って解き進めるための指針となるはずです。 計算問題については、計算やグラフ問題の解法が詳しく載っている問題集で対策を講じましょう。公式の導出がスムーズにできるまで単元ごとに理解を深め、それらを記述できるようにする必要があります。 自信が持てるようになったら、過去問などを使ってこれらの段階をクリアできているのか確認するようにしてください。 |
化学 | |
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試験時間・点数配分 | 2科目 試験時間:140分 満点:200点 |
【傾向】 | 大問5~6問の構成です。数値計算、化学式や構造式、名称等を記述するもの、空欄補充などです。全問記述式での解答ですから、文章や記号を記述する問題への対応が必須となるでしょう。 理論分野が最も多く、有機分野と高分子分野は毎年必ず1題は出ています。無機分野も出される年がありますが、その配分や構成は毎年異なるのが特徴です。 理論分野では、電気分解がほぼ毎年出され、化学平衡、滴定などが頻出。広範な分野からやや細かな知識問題までが取り上げられています。 有機分野からは構造決定の問題が頻出しており、構造式も記述しなければなりません。 高分子分野はアミノ酸や糖類が中心。知識問題のほか、構造に関しても出題されます。 無機化学については、過去に元素の各論、無機物質の性質、化学反応式などが出題されたことがあります。 全般に標準レベルの難易度の問題が中心になっていますが、やや難易度が高めの問題も含まれています。 |
【対策】 | 教科書とともに全分野を網羅した参考書や資料集を選び、丁寧な解説のついたものを熟読して理解を深めていきましょう。 知識問題が多く、細かな箇所まで問われるため、教科書の内容は取りこぼしがないように読み込み理解しておくことが重要です。 化学現象については具体的な知識が問われますので、漠然と覚えるよりも、書いて覚えて記述できるところまで準備するようにしてください。また、化学反応式を書く問題も出題されますので、知識を整理していく上で反応式等は実際に書いて覚えるようにしましょう。 理論化学は電気分解などの頻出分野を中心に十分な対策が必要です。有機化学は構造推定の問題がメインとなりますから、有機物質の名称や構造を正しく理解し、構造式が書けるようにしてください。高分子分野もペプチドの推定問題を中心に、アミノ酸に関する知識は網羅しておきましょう。 計算問題の解法を習得し、解法パターンを身に着けるような学習を進めてください。問題集による演習は、定番の問題をくまなくやることで抜け落ちを防ぐことができるはずです。 |